担当者 | 石島 健太郎 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | SOC-102 |
本講義では、社会学の基礎的な思考・調査・分析の方法を身につけることを目的とする。後期ではとりわけ、構築主義的な社会問題の社会学を扱う。具体的には、人々がなんらかの現象を問題と捉え、活動することを通じて社会問題が生成されていく過程を、学生自身の自由なテーマ設定のもとで実際に調査・分析する。
なお、本講義は学期を通じて資料と音声を中心としたオンラインで開催される(ただし、実習部分について、PCの操作方法を伝える際に動画を用いる可能性がある。通信量の制限により自宅での動画視聴が難しい学生は、当該部分のみ構内で受けるか、WiFiルータの貸与を検討すること)。講義に対する質問・批判は、インターネット上の質問フォームでも受け付け、授業音声とは別にリプライの音声をアップロードする。
構築主義の基本的な発想を理解し、説明できること。
構築主義的な視座に立った調査をおこない、分析できること。
学期の最後におこなう個人報告の出来によって評価を行う。
平時では学生が授業中に発表をしてもらっていたが、今学期はオンラインで同様の発表をする方法を検討中である。いまのところ、教員がおこなっているのと同様に、スライドと解説音声を学生が作成し、教員を経由してLMS上にアップロードする方法を考えている(ただし、受講人数などを踏まえて、変更する可能性がある)。
個人報告に向けた準備として、学期中に複数回、課題を提示する。この課題を逐一こなしていけば、それほど大失敗しないかたちで最終報告ができるだろう。
ただし、この課題の提出自体には点数はつかない。よって、他の科目の課題の負担が大きい人は最終報告のみで一発勝負をしてもよいし、余裕がある人は課題をこなした上でよい報告をしてほしい。
発表順はランダムに決める(オンデマンド型なので問題ないと思うが、どうしても都合の悪い週がある場合には申し出ること)。早い週に発表する場合には、準備期間が短いことを評価上勘案する。
このほか、授業への質問・批判や、他の学生の報告に対するコメントなどを平常点として加味する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『社会問題の構築――ラベリング理論を超えて』 | ジョン・I・キツセ、マルコム・スペクター | マルジュ社 |
参考文献 | 『社会問題の社会学』 | 赤川学 | 弘文堂 |
参考文献 | 『方法としての構築主義』 | 中川伸俊・赤川学編 | 勁草書房 |
毎回の講義内容をよく復習すること。講義資料やノートを見直し、自分の言葉で説明できることとできないことを腑分けし、後者については質問や授業中に提示する参考文献に触れることをを通じて理解し、自らの血肉とされたい。
講義内容への質問・批判等を通じた積極的な授業参加を期待する。
出席をとる(資料の閲覧履歴を確認する)ことはしないが、これは出席をして授業に真面目に取り組まなければ(あるいはそれに準ずる自学自習をしなければ)できないだろう最終報告を設定しているためなので、そのつもりで受講すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション:授業計画および概略を示し、評価基準について詳説する。 |
第2回 | 構築主義(1):構築主義とは何か |
第3回 | 構築主義(2):社会問題の学説史 |
第4回 | 構築主義(3):社会問題の自然史モデル |
第5回 | 構築主義(4):レトリック分析 |
第6回 | 研究例(1):有害コミック論争〜非実在青少年 |
第7回 | 研究例(2):ひきこもり、体罰、児童虐待…etc. |
第8回 | 実習(1):対象を決める |
第9回 | 実習(2):報道件数のグラフを作る |
第10回 | 実習(3):言説を収集する |
第11回 | 実習(4):各自作業 |
第12回 | 実習(5):各自作業 |
第13回 | 発表(1):発表者は、授業2日前までにファイルを提出する。他の受講者は、掲示板で発表へのコメントをおこなう。以下同じ。 |
第14回 | 発表(2) |
第15回 | 発表(3) |