外国史Ⅰ
担当者石川 敬史教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングHSG-101

授業の概要(ねらい)

 この授業は、近代以降の日本にとって最もつきあいの古い国家であるアメリカ合衆国の歴史を概観します。高校までの世界史の授業では、アメリカ史を学ぶ機会は少ないですが、日本の大学全般を眺めても、アメリカ史を学ぶ機会は多くはありません。この授業では歴代大統領の系譜を通して、アメリカ史を通史で学びます。
 アメリカ合衆国が成立した歴史的経緯を知り、その建国の理念が、アメリカ合衆国の内政的事情と外交的立場の変化によって、どのように展開してきたのかを学修します。(※大学での学びを「学修」といいます)。2020年は、アメリカ合衆国の大統領選挙の年です。この機会にアメリカ合衆国の歴代大統領とその時代を概観しておきましょう。
 前期にあたる外国史Iでは、植民地時代から南北戦争までの歴史を射程とします。

授業の到達目標

 アメリカ合衆国に関する情報は、メディアを通じて日々大量に目にしますが、この授業を通して、それらの情報を読み解く透徹した歴史感覚を修養します。
 

成績評価の方法および基準

 二回の小テストによる評価20%
 授業最終日に行う試験による評価80%
 ※小テストの日程については、授業の進行状況によって調整が必要となるため、授業内で指示する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は特に指定せず、授業毎にレジュメ・資料を配布する。
参考文献『アメリカ政治外交史[第二版]』(2012年)斎藤眞・古矢旬東京大学出版会

準備学修の内容

 毎回の講義で、参照文献を紹介するので該当箇所を通読しておいてください。
 前の講義で配布したレジュメ・資料の内容を確認しておいてください。

その他履修上の注意事項

 大学で初めて学ぶことが多いので、復習に重点を置いた学修に取り組んだください。
 質問は随時受付けますので、積極的な姿勢で授業に臨んでください。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス
 1.北アメリカ大陸の地史と先住民
 2.北アメリカ大陸におけるヨーロッパ人の登場
 3.本講義の概要と単位認定方針の解説
第2回 フェデラリスト政権とその時代(1)
 1. 初代大統領ジョージ・ワシントン
 2. ジェイ条約をめぐる初期アメリカ合衆国の外交
第3回 フェデラリスト政権とその時代(2)
 1. 第2代大統領ジョン・アダムズ
 2. ハイチ革命とQuasi-War
第4回 初期アメリカ共和政体についての概観
 1. 党派抗争から二大政党制へ
 2. 1800年の大統領選挙
第5回 これまでの授業の総括
 小テスト(30分)
第6回 ヴァジニア王朝の時代(1)
 1. 第3代大統領トマス・ジェファソン政権
 2. 大陸国家論
第7回 ヴァジニア王朝の時代(2)
 1. 第4代大統領ジェイムズ・マディソン
 2. 1812年の米英戦争
第8回 ヴァジニア王朝の時代(3)
 1. 第5代大統領ジェイムズ・モンロー
 2. モンロー・ドクトリン
第9回 「明白なる運命」とアメリカの膨張
 1.第6代大統領ジョン・クインジー・アダムズ
 2.「明白なる運命」
第10回 これまでの授業の総括
 小テスト(30分)
第11回 ジャクソニアン・デモクラシーの時代
 1. 第7代大統領アンドリュー・ジャクソン
 2. アメリカの民主政
第12回 アンティ・ベラム期(南北戦争前)の大統領たち(1)
 1. 第8代大統領マーティン・ヴァン・ビューレン
 2. 第9代大統領ウィリアム・ハリソン
 3. 第10代大統領ジョン・タイラー
 4. 第11代大統領ジェイムズ・ポーク
第13回 アンティ・ベラム期(南北戦争前)の大統領たち(2)
 1. 第12代大統領ザガリー・テイラー
 2. 第13代大統領ミラード・フィルモア
 3. 第14代大統領フランクリン・ピアース
 4. 第15代大統領ジェイムズ・ブキャナン
第14回 共和党の誕生と南北戦争
 1. 第16代大統領エイブラハム・リンカン
 2. ユニオンの維持と奴隷制の終焉
第15回 授業の総括
 試験(60分)