経済学史Ⅱ
担当者西澤  保
単位・開講先選択  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングEDE-204

授業の概要(ねらい)

 市場と政府、経済と倫理、成長と福祉の問題を中心に、アダム・スミスとその時代からケインズと現代に至る経済学史・経済思想史を検討します。経済学史IIでは、アダム・スミスと重商主義の時代から1870年代に至る経済思想史・経済政策思想史を中心に検討する。アダム・スミスの経済思想と重商主義、マルサスの人口論と救貧法、リカード経済学と穀物法論争、通貨論争と金本位制の成立、功利主義と J.S.ミルの経済思想、古典派経済学の衰退、歴史学派の経済思想などが主要な内容となる。福田徳三と日本の経済思想についても検討したい。

授業の到達目標

 この時期の主要な経済学者と経済思想、重商主義、アダム・スミス、マルサス、リカード、初期社会主義とマルクス、J.S.ミル、歴史学派、等々について基礎的な知識を習得する。正確な知識に基づいて、課題に即した論述ができること。

成績評価の方法および基準

 授業内試験(60%)、平常点(40%、コメントペーパーを重視)とし、総合的に評価する。授業中にプリントを配布し、参考文献、準備学習について指示することもあり、授業にきちんと出席し、コメントペーパーを提出することを重視する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 テキストはとくに使いませんが、授業中にプリントを配布し文献を指示する。
 
参考文献『経済認識の歩み-国家と経済システム』、  フィリス・ディーン著・中矢俊博他訳(名古屋大学出版会)
参考文献『経済学の歴史-市場経済を読み解く』中村達也他著(有斐閣)
参考文献

準備学修の内容

 授業内容をよく復習し、参考文献、授業中に指示する文献、配布するプリント等をよく読んで基本的な知識を習得し、正確な知識に基づいて、コメント・ペーパー、授業内試験において課題に即した論述ができるように準備すること。

その他履修上の注意事項

 授業にきちんと出席し積極的に参加すること。通年で(経済学史I, II を通して)、アダム・スミスの時代からケインズの時代までを検討するので、通年で受講することを希望します。

授業内容

授業内容
第1回 イギリス資本主義と自由主義の変遷(市場と政府の見方の変遷)
第2回 歴史的展望から見た『国富論』
第3回 古典派経済学における人間と経済、市場と国家
第4回 重商主義とアダム・スミス(自然的自由の体系)
第5回 アダム・スミスにおける経済(市場・競争)と倫理(道徳・共感)
第6回 スミスとステュアート:二つの経済学体系
第7回 マルサスの人口論と救貧法
第8回 リカード経済学と穀物法論争
第9回 通貨論争と金本位制の成立
第10回 功利主義とJ.S.ミルの経済思想
第11回 初期社会主義とマルクス
第12回 古典派経済学の衰退と歴史学派の経済思想
第13回 福田徳三と日本の経済思想1
第14回 福田徳三と日本の経済思想2
第15回 まとめと授業内試験
 (進み具合により、授業計画は変更することがあります。)