授業づくりと指導法研究Ⅱ(自然系)
担当者清水 静海教員紹介, 森  富子
単位・開講先選択  2単位 [教職研究科]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 「理科・算数に於ける授業づくりの基盤となるものは何か」「教師の授業力を向上させる要素は何か」「理科・算数の授業を構想する視点は何か」など理科・算数に関する授業づくりのための理論を学び、実践を通して、授業づくりのための技法と指導方法をグループ討議などを通じて身につけることができるようにする。
 なお、授業は、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。

授業の到達目標

 <A類学生>
 ・理科・算数に於けるよりよい授業づくりの技法を習得することによって、理科・算数に関する教師の授業力を一段と向上させ、子どもたちに確かな学力や、科学的な見方・考え方、数学的な考え方を身につけさせることができる。
 <B類学生>
 ・授業づくりの方法や指導方法の実践的な研究開発により、日々の授業を充実させることができるとともに、理科・算数に関する専門的な知識や技能を有することになり、指導教諭としての資質向上に資することができる。

成績評価の方法および基準

 授業実践を中心にした研究を通して、授業観察分析レポート(30%)、授業実践評価レポート(30%)、課題追究実践レポート(40%)を作成し、それらの内容により、総合的な評価を行う。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書小学校学習指導要領解説・理科編文部科学省(大日本図書)
教科書算数・理科基礎・基本の定着の指導技法及び発展学習の指導技法(明治図書出版)
教科書算数科 学習活動の4段階と少人数学習指導(東洋館出版社)
参考文献アクティブラーニングによる理科の授業づくり(大日本図書)
参考文献小学校理科・授業参観・公開授業のモデルプラン(明治図書出版)
参考文献小学校算数科・授業参観・公開授業のモデルプラン(明治図書出版)
参考文献小学校新算数科の考え方と授業展開(文渓堂)

準備学修の内容

 参考となる資料を随時読み、指導法について自らの考えをまとめておく。また、授業で学んだことを深め、拡げること。そのために、毎日の授業内容をポートフォリオとしてまとめ、蓄積すること。

その他履修上の注意事項

 理数の内容及びその教育に関心をもち、子どもたちに理数の力をはぐくむことに関心をもっていること

授業内容

授業内容
第1回 理科・算数の授業づくりの基盤としての学級づくり(講義)
 ①授業の成立基盤、②子ども観の構築、③子どもとの信頼関係づくり、について学ぶ。
第2回 授業づくりとその意義(講義)
 ①授業力とは何か、②授業力の必要性、について学ぶ。
第3回 授業力の向上をはかるためには(講義)
 ①授業構想力とは、②授業実践力とは、③授業評価力とは、④授業改善力とは、について学ぶ。
第4回 子どもの学びとその成立要件は何か(講義)
 ①授業前と授業後の子どもの科学的な見方・考え方、数学的な考え方、②学びの成立要件、について学ぶ。
第5回 指導計画の構想I(グループワーク)
 ・①教科目標と学習内容、②単元の設定、③子どもの実態把握、について構想を立てる。[A・B類学生に分かれて作業する]
 ・A類学生は、指導計画の構想の基礎的な事柄について指導を受けつつ協議しながら、教科目標と学習内容、単元の設定、子どもの実態把握などについての構想を立てる。
 ・B類学生は、指導計画の構想の基礎的な事柄について共同で討議しながら、教科目標と学習内容、単元の設定、子どもの実態把握などについての構想を立てる。
第6回 指導計画の構想II(前回と同じグループワーク)
 ①教材の選択、②学習活動についての構想を立てる。
 [前回と同じく、A・B類学生に分かれて作業する]
第7回 指導計画の構想III(前回と同じグループワーク)
 ①子どもの素朴概念、科学概念、数量概念、②子どもの実態把握の方法、③指導計画などについての構想を立てる。
第8回 指導計画の構想IV(前回と同じグループワーク)
 ①教材の選択、②教材の価値、③学習指導要領の目標と内容などについての構想を立てる。
第9回 指導計画の構想V(前回と同じグループワーク)
 ①導入の工夫、②導入の方法などについて構想を立てる。
第10回 指導計画の構想VI(前回と同じグループワーク)
 ①学習問題の焦点化、②子どもの意識の連続性などについて構想を立てる。
第11回 指導計画の構想VII(前回と同じグループワーク)
 ①学習形態の基本的な考え方、②学習活動の活性化、③学習形態の組み合わせ、④学習形態の種類などについて構想を立てる。
第12回 指導計画の構想VIII(前回と同じグループワーク)
 ①授業のねらい、②授業の流れ、③板書の種類と機能、④板書計画などについて構想を立てる。
第13回 指導計画の構想IX(前回と同じグループワーク)
 ①よい授業の要素、②発問・教材・活動の具体性などについて構想を立てる。
第14回 授業づくりの具体的な方策I(グループワーク)
 ・①教材研究、②授業のねらいの明確化、③目標の達成などについて具体的な授業づくりの方策を立てる。
 ・A・B類学生別々にいくつかのグループを作って作業し、まとめる。
第15回 授業づくりの具体的な方策II
 ・①授業研究の在り方、②授業の構想、③授業実践研究などについて具体的な授業づくりの方策を立てる。
 ・A・B類学生別々にいくつかのグループを作って作業し、まとめる。