国際経営論特講Ⅱ
担当者瀬藤 芳哉教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経済学研究科 経営学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 グローバル化の中で企業の海外直接投資、グローバルな販売、生産、研究開発等が一般化している。こうしたグローバルな展開は、先進国の大企業だけでなく中小企業の課題でもある。また新興国の活躍も目立つ。日本の場合、国内市場の縮小に伴い国際展開が必須である。このような環境の中で積極的に活躍の場を広げ収益を拡大している企業は多いが、他方、新たな課題にも直面し対応を迫られている。近年は、米国、欧州を中心にグローバル化への反動的な動きが目立つ。また米国と中国の対立激化、さらにコロナ禍がグローバルなビジネス環境に大きな変化をもたらし、多国籍企業は戦略の見直しを迫られている。
 前期(I)では国際ビジネスを取り巻く環境、多国籍企業の歴史、グローバル化の進展等を取り上げた。後期(II)は多国籍企業の活動を具体的に取り上げる。外国市場参入、M&A、マーケティング、戦略、組織、生産、研究開発、等を中心に取り上げる。講師の実務経験(国際金融、メーカー等)を踏まえ、具体事例を紹介して分かりやすい授業を目指す。
 講義が中心になるが、進度に応じ、受講生に具体的なケースについて報告してもらい、全員で討論する形をとるようにしたい。最後にレポートを仕上げて提出する。なお、受講生の希望や進行状況を踏まえてテーマを変えることもあります。

授業の到達目標

 多国籍企業のグローバルな事業の現状とその背景・歴史を学ぶ。ミクロ的な、より具体的な活動内容を理解する。国際ビジネスの基礎を身に付ける。その上で、日本企業等の特性と課題を考え、説明できる。

成績評価の方法および基準

 レポート60%、授業での発表・貢献度40%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書授業内で指定します。参考文献としては以下があります。
参考文献『現代の国際経営戦略』高橋浩夫中央経済社
参考文献『国際経営への招待』吉原英樹有斐閣ブックス
参考文献『国際経営』吉原英樹有斐閣アルマ
参考文献『はじめて学ぶ人のためのグローバル・ビジネス(改訂新版)』梶浦雅己編著文眞堂

準備学修の内容

・教科書の予習。専門用語の意味を理解する。報告レポートの作成。
・新聞、雑誌、インターネット等で企業の海外活動や多国籍企業の具体事例に触れる。

その他履修上の注意事項

 ・新聞、インターネット等で具体事例に触れることが重要です。出来れば、英語のニュースや文献に触れるよう努める。
 ・レジュメの作成にあたっては、出来るだけ自分の言葉で、分かりやすくまとめる。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス 外国市場参入(輸出、ライセンス) 事例:ソニー(予定)
第2回外国市場参入(直接投資、他)
第3回M&A(概観)
第4回M&A(具体例)
第5回戦略提携(概観)
第6回戦略提携(標準化、理論)
第7回ケーススタディ(先進国企業と途上国企業)
第8回中間まとめ プレゼンテーション
第9回国際マーケティング戦略 事例:キッコーマン(予定)
第10回マーケティング計画
第11回国際研究開発とイノベーション
第12回調達・生産・ロジスティクス
第13回ケーススタディ(日本企業、アジア企業の展開)
第14回人的資源管理
第15回まとめ