担当者 | 深谷 幸治教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | JPH-102 |
前期の日本史概説Ⅰに続き、後期のこの授業も同様の目的および形態で講義を行う。
後期の講義では、中近世移行期における統一政権の時代から、続く近世つまり江戸時代の各テーマについて、またさらにその後の近代から現代に至るまでの、各時代の諸事象について説明していく。
新1年生が、この授業における新知識・知見によって、現代人的な既成概念にとらわれることなく、虚心で歴史に向かえる状態を作りだし、さらに大学での歴史学というものの、学問的な視点や方法論にも慣れるようにすることを目標とする。さらにそれが次年度以降の、各学生の専攻分野における発展的学修の基礎知識を形成することを目指す。
出席は成績評価の前提となる必要条件である。それを満たした上で、後期授業時間の最後の時間に実施する試験の解答内容を勘案して、成績を評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『大学でまなぶ日本の歴史』 | 木村茂光ら編 | 吉川弘文館 |
参考文献 |
この授業は日本史の概説的講義であるから、日本史関係各種書籍を、事前にあるいは授業と並行して読んでいくこと。その場合、最初から狭い範囲に自分のテーマや興味を限定してしまうのではなく、日本史以外の外国史・地理・考古・美術などに関する本も参考として、合わせて読んでいくべきである。
授業には毎回出席し、自分の方法・判断で、板書以外の内容もどんどんノートに取っていくことが大切である。板書しかノートを取らないのでは、歴史の流れが理解できない。
なお以下の授業内容はあくまで予定であり、状況によって変更されることもあるので承知しておいてもらいたい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 中近世移行期に関するテーマの講義。統一政権。戦国時代を終わらせた織田・豊臣両政権の実態。 |
第2回 | 以下5回は近世に関するテーマの講義。近世1回目は幕藩体制。 |
第3回 | 近世2回目、江戸時代の転換。この時代は、いつどのように転換していったのか。 |
第4回 | 近世3回目、江戸時代の災害。近年特に注目されている、歴史上の地震・津波・台風被害や、それに伴う飢饉の実態。 |
第5回 | 近世4回目、江戸時代の改革。政治改革は常に必要であり、三大改革以外にも何度も行われた。 |
第6回 | 近世5回目、開国と幕末。近代への移行期。 |
第7回 | 以下6回は近代に関するテーマの講義。近代1回目は明治新国家。思想的・生活的大転換をどう成し遂げたか。 |
第8回 | 近代2回目、日清・日露戦争。日本はなぜ朝鮮半島・満州を必要としたのか。 |
第9回 | 近代3回目、近代の矛盾。欧米的なものを無理やり接ぎ木したことで、何が起きたのか。 |
第10回 | 近代4回目、近代の文化。江戸時代のそれを前提として、近代文化までを語る。 |
第11回 | 近代5回目、軍部独裁。軍部特に陸軍はなぜ国家内国家のような集団となったか。 |
第12回 | 近代6回目、アジア・太平洋戦争。 |
第13回 | 以下2回は現代に関するテーマの講義。1回目は戦後改革。 |
第14回 | 現代2回目、現代の社会。帝銀事件・狭山事件など、それぞれの時期の社会を反映する事件も取り上げる。 |
第15回 | 後期のまとめと試験。 |