福祉心理学
担当者黒田 美保教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2018年度以降]
科目ナンバリングDEP-104

授業の概要(ねらい)

福祉心理学は、公認心理師試験の必須科目であると同時に、福祉現場において求められる心理支援を行うために必要不可欠な科目である。福祉分野における心理専門職となるためには、専門的な知識と実践能力を養うことが求められている。本講義では、現在の福祉制度の概要とその歴史を学ぶと同時に、多様な福祉支援における心理職の役割、多職種連携について学ぶ。それを踏まえて、支援の事例を通して、福祉臨床における心理専門職としての実践スキルを身につけることをねらいとする。

授業の到達目標

(1)多様な福祉現場における課題についてを理解する、(2)福祉現場における心理的支援の方法について理解し実践できるようになる、(3)多職種連携について理解しその中で心理専門職として働く力をつける、という3つを到達目標とする。

成績評価の方法および基準

授業内でだす課題への回答内容、授業への参加態度(30%)と試験(70%)で総合的に評価する 

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書福祉心理学 (公認心理師の基礎と実践 第17巻) 中島健一(編)遠見書房
参考文献ICF(国際生活分類)活用の試み独立行政法人国立特別支援教育綜合研究所/世界保健機構(編)ジアース教育新社

準備学修の内容

予習としては、シラバスに沿って該当の章を読み自分なりの意見をまとめてくること、および、授業内で準備のための課題を出すので、それを調べてくることである。また、復習として、授業内で各授業のポイントについて復習課題を出すので、各自まとめ学習を行うこと。

その他履修上の注意事項

授業では、ディスカッションの場を適宜設けて、福祉現場の課題について自ら考えるように進めていくので、積極的な参加が求められる。また、14回目、あるいは他の回で、福祉臨床で働く心理士をゲストスピーカーとして招聘し、情報交換のできるインタラクティブな講演をお願いする予定である(予定であり、できない場合もある)。
※ 2018年度以降の入学生には、公認心理師受験資格に必要な科目です。
 2017年度以前の入学生は、心理学科のホームページを参照してください。

授業内容

授業内容
第1回福祉心理学の概要:社会福祉の展開と心理支援

第2回生活を支える心理支援と福祉制度の中での心理職

第3回暴力被害者への心理支援の必要性

第4回高齢者の現状と課題、それへの心理支援の必要性

第5回障害・疾病のある人への福祉支援と心理支援の必要性
第6回生活困窮・貧困者への心理支援の必要性

第7回児童虐待の現状と心理支援の実際

第8回子どもと親への心理支援の実際

第9回認知症高齢者への心理支援の実際
第10回ひきこもり者や自殺予防のための心理支援の実際
第11回精神障害者への心理支援の実際

第12回福祉対象者の家族や福祉施設の職員への心理支援
第13回福祉・介護分野での多職種連携と心理職の果たす役割
第14回福祉臨床におけ心理職の役割や多職種連携の事例
第15回試験とまとめ