担当者 | 上田 仁志教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | EUL-101 |
【短編小説に見るアメリカ】
短編小説を素材にアメリカ合衆国の歴史・社会・文化を学ぶ授業です。アメリカ合衆国の文学史の流れを大まかにたどり、各時代の作家・作品の特色や社会背景を知るとともに、いくつかの短編小説をじっくりと読み味わうことで、そこに描かれたアメリカの社会や文化の一端を感性的に把握する力を養います。アメリカ文学は、十九世紀前半のポー、ホーソンから、第一次世界大戦後のアンダソン、フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、スタインベック、第二次世界大戦後のカポーティ、マラマッド、オコナー、アップダイクを経て、二十一世紀の今日に至るまで、すぐれた短編作家を生んできました。これらの小説家の作品の中に、個性豊かで、多種多様かつ矛盾に満ちたアメリカの姿を探ります。本セメスターでは、小説に描かれた「家族のかたち」にも注目します。授業は講義形式に終始するのではなく、参加者による文章作成や意見発表を交えて進めます。自分の意見を述べるためには予習が欠かせません。参加者は授業前課題をきちんと行うことが求められます。なお、取り上げる作家・作品は変更することがあります。
1.文学作品を読み、知らない言葉や事項について調べる習慣を身につける。
2.文献や資料に基づき、作家の生涯や作品の時代背景について説明できる。
3.作品のテーマや表現技巧を的確に説明できる。
4.作品について、根拠を示して、自分の意見や考えを表現できる。
1.全15回の授業中10回以上の出席を成績評価のための必要最低条件とします。出席はカードリーダーの記録となります。
2.成績評価は、平常点(課題等の提出物や意見発表)50%、中間・期末テスト50%を目安とし、総合的に判定します。
1.配布教材(短編小説)を通読する。
2.LMS上で、教材内容(ストーリーや人物、時代背景など)に関する質問(10問)に答える。
1.オリエンテーションを含む第1回目の授業は重要です。必ず第1回目の授業から出席してください。
2.出席は「完全カードリーダー制」です。入室時と退室時に学生証をカードリーダーに当てて読み取らせてください。学生証忘れや学生証の当て忘れにはくれぐれも注意してください。
3.忌引きを含む公欠については、指定の手続きをした場合に限り、通常の出席として認定します。
4.開始時刻から10分を過ぎた入室は遅刻になります。遅刻は3回ごとに欠席1回としてカウントします。
5.交通機関の遅延などの不可抗力による遅刻については、授業時にその旨を申し出た上で、指定の手続きをした場合に限り、通常の出席として認定します。
6.授業中の私語やスマートフォンなどの操作、居眠り、無断で教室に出入りする、その他、授業の効果を妨げる一切の行為は厳禁です。注意しても改善が見られない場合は出席としてみとめません。
7.状況により、座席を指定する場合があります。
8.LMSで予習課題を実施するため、インターネットが使える環境が必要です。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション(履修上の注意、成績評価方法) アメリカ文学史における短編小説の流れ(二十世紀初頭まで):E・A・ポー、N・ホーソン、M・トウェイン、A・ビアス、H・ジェイムズ、E・ウォートン、O・ヘンリ、J・ロンドン、T・ドライサー |
第2回 | 1920年代(1) 第一次世界大戦後の短編小説/S・アンダソン『ワインズバーグ・オハイオ』(1919)を中心に |
第3回 | 1920年代(2) S・フィッツジェラルドの短編を読む:短編集『すべて悲しき若者たち』(1926)より |
第4回 | 1920年代(3) E・ヘミングウェイの短編を読む:短編集『われらの時代』(1924)および『男だけの世界』(1927)より |
第5回 | 1930年代(1) 社会性と地方性:J・ドス・パソス、E・コールドウェルを中心に |
第6回 | 1930年代(2) W・フォークナーの短編を読む:短編集『これら十三篇』より(1931) |
第7回 | 1930年代(3) J・スタインベックの短編を読む:短編集『長い谷間』より(1938) |
第8回 | 春期前半の授業内容のまとめ/中間テスト |
第9回 | 1940~50年代(1) 第二次世界大戦後の多彩なアメリカ文学:南部ゴシック作家、ユダヤ系作家、黒人作家、ビート作家 |
第10回 | 1940~50年代(2) T・カポーティの短編を読む:『夜の樹』(1949)より |
第11回 | 1940~50年代(3) F・オコナーの短編を読む:短編集『善人はなかなかいない』(1955)より |
第12回 | 1940~50年代(4) B・マラマッドの短編を読む:短編集『魔法の樽』(1958)より |
第13回 | 1960年代(1) リアリズムからポストモダニズムへ:V・ナボコフ、J・バース、D・バーセルミ、T・ピンチョン |
第14回 | 1960年代(2) J・アップダイクの短編を読む:短編集『鳩の羽』(1962)より |
第15回 | 春期授業内容のまとめ/テスト |