行政法Ⅰ
担当者𠮷田 貴明教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングPUL-205

授業の概要(ねらい)

 行政法は、私たちの日常生活に身近である(上下水道の供給や廃棄物の処理など)とともに、社会全体の諸課題(望ましい租税のあり方や社会保障制度の維持といった、わが国における問題のみならず、地球規模の環境問題への対応など)とも大きく関係しています。
 この授業では、こうした多様な行政活動に共通する基本的な考え方について学んだうえで、行政は「誰が」「何を」「どのように」「どのような方法で」行うのかを検討します。その際、具体的な問題と関係づけることにより、関心が高まるでしょう。現実に報道されている具体的な事件や判例を素材として、これらについての理解を深めることがねらいです。

授業の到達目標

 以下の2点を目標とします。
①行政法の基本的なしくみと、判例・学説の基礎的な考え方が理解できること。
②行政法におけるさまざまな争点について理解し、その解決策を自身において考察できること。

成績評価の方法および基準

 学期末試験により評価します。
 なお、授業内で小テストを実施する場合がありますが、これは成績評価には影響を与えない復習教材として用いることとします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『社会とつながる行政法入門』 大橋洋一(有斐閣)
参考文献『行政判例百選Ⅰ・Ⅱ(第7版)』 宇賀克也ほか編(有斐閣)

準備学修の内容

 この授業では、テキストに従って講義を進めていきます。そのため、テキストを用いて予習・復習を行ってください。
 予習:テキストの指定範囲をあらかじめ読み進め、わからない用語等があれば参考文献で確認しておいてください。
 復習:理解が十分でない点を中心に、講義において取り扱った箇所をテキストやノートにより見直してください。

その他履修上の注意事項

 行政法の学修には、憲法、民法、刑法に係る理解が求められるため、適宜復習する必要があります。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション—行政法への招待
 ライフサイクルと行政法
第2回法律による行政の原理
 ごみ屋敷対策
第3回行政上の一般原則1
 一発レッドカード
第4回行政上の一般原則2
 卑弥呼のライバル登場
第5回行政行為1
 お年寄りと子どもを守れ1
第6回行政行為2
 お年寄りと子どもを守れ2
第7回行政手続1
 水際作戦と孤独死1
第8回行政手続2
 水際作戦と孤独死2
第9回行政基準
 保育所落ちたくない
第10回行政計画
 マンション選びクイズ
第11回行政指導1
 江戸の敵を長崎で討つ1
第12回行政指導2・事実行為
 江戸の敵を長崎で討つ2・活かされなかった教訓
第13回行政上の義務の実効性確保
 太閤殿下にあこがれて
第14回情報公開法
 いじめ事件の真相に迫る
第15回総括