担当者 | 山内 和也教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | CAS-102 |
文化遺産は、私たちの祖先が生み出し、現在まで伝えてきた貴重な遺産です。しかしながら、ユネスコ世界遺産を含め、さまざまな理由から、多くの文化遺産が破壊や消滅の危機にさらされています。2003年のバーミヤーン遺跡の大仏の爆破に端を発し、現在でもイラクやシリアで遺跡の破壊が行われています。その現状はどうなのか、護るために何が行われているのかを理解するとともに、どうすれば貴重な文化遺産を未来に伝えていくことができるのかを、バーミヤーン遺跡を具体的な事例として取り上げ、一緒に考えていきます。また、文化遺産保護の現場に立つ専門家(開発援助機関、報道関係者)を招へいし、文化遺産保護のために何ができるかを考えます。
文化遺産の破壊の現状とその背景、その保護に関する取り組むや活動を理解すること、そしてそれを将来に伝えていくためには何をすべきかを考えるための知識や情報を得ること。
学期末試験70%、レポート課題20%、授業参加状況10%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし | ||
参考文献 | 課題用図書:『掠奪されたメソポタミア』、2016年 | 山内和也監訳 | NHK出版 |
参考文献 | 課題用図書:『イスラームと文化財』、2015年 | 野口淳・安倍雅史(編著) | 新泉社 |
授業で指示する課題に関するレポートをまとめること、文化遺産の保護や破壊に関するニュースに積極的な関心を寄せ、その背景や課題について興味を持つこと。
現在、イラクやシリアでは文化遺産が毎日のように破壊されています。それをたんなる蛮行や悲惨な出来事としてとらえるだけでなく、その背景や目的はいったい何であるのかを考える姿勢が望まれます。また、文化遺産の破壊は決して遠い世界のものではなく、自分たちの身近に存在するものであることを考えてみてほしいと思います。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 危機にある文化遺産 |
第2回 | 「なぜ、人は本を焼くのか」 |
第3回 | 文化遺産破壊の歴史 |
第4回 | 世界遺産バーミヤーンはなぜ破壊されたのか |
第5回 | バーミヤーン遺跡とは何かを知る |
第6回 | バーミヤーン遺跡の保護への取り組みを学ぶ1 |
第7回 | バーミヤーン遺跡の保護への取り組みを学ぶ2 |
第8回 | バーミヤーン大仏の再建を考える1 |
第9回 | バーミヤーン大仏の再建を考える2 |
第10回 | 武力紛争にさらされる文化遺産とその保護への取り組みを知る |
第11回 | 文化遺産と新聞報道 |
第12回 | 国の復興や開発と文化遺産の保護の関係を学ぶ1 |
第13回 | 国の復興や開発と文化遺産の保護の関係を学ぶ2 |
第14回 | 文化遺産の保護と活用への取り組みを学ぶ |
第15回 | まとめ:失われる文化遺産とそれを守るための取り組み |