心身の発達と学習過程
担当者山村  豊教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 初等教育コース]
科目ナンバリングESS-103

授業の概要(ねらい)

教育を行うためには、その対象である子どもについて、どのような心身の発達と成長の過程をたどっていくのか、また、学習はどのような過程を経て進むのかについて理解する必要がある。この授業では、幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程について、基礎的な知識を身につけ、各発達段階における心理的特性を踏まえた学習活動を支える指導の基礎となる考え方を理解する。

授業の到達目標

①生涯にわたる人間の発達・成長の過程を対象とする発達心理学を基礎におき、そのなかでも教職の対象となる子ども(乳幼児期から青年期)の発達と学習の過程を学ぶことを目的とする。発達に関する代表的理論を踏まえ、教育における発達的観点の意義を理解する。
②乳幼児期から青年期の各発達段階における身体発達・認知発達・パーソナリティ社会性の発達について、その具体的な内容を理解する。
③様々な学習の形態や概念及びその過程についての代表的な理論を基礎にし、主体的学習を支える動機づけ・集団・学習評価の在り方について、発達の特徴と関連付けて理解する。
④幼児、児童及び生徒の心身の発達を踏まえ、主体的な学習活動を支える指導の基礎を理解する。

成績評価の方法および基準

各単元ので実施する小テスト(4~5回程度)(20~30%)と学期末試験(70~80%)による総合評価

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書学びのための心理学山村豊・青木智子(編著)北樹出版
参考文献

準備学修の内容

①授業内容を単元ごとに理解し、テキスト等を参照しつつノートにまとめ、小テストに備えること。
②小テストで未学習、誤学習があるかないかをフィードバックで確認し、あった場合には授業収録を再度視聴し、期末試験に備えること。

その他履修上の注意事項

この授業はビデオ収録しているので、小テスト・期末試験の準備、復習のために活用してほしい。
特に、教育実習等で欠席した場合には、出席する回までに欠席した授業内容を視聴し、内容を確認すること。

授業内容

授業内容
第1回幼児、児童及び生徒の心身の発達①(授業ガイダンス、発達とは、学習とは)
第2回幼児、児童及び生徒の心身の発達②(人間の発達の特徴、発達の可塑性と教育の可能性、各種の発達段階説と発達課題についての理論)
第3回幼児、児童及び生徒の心身の発達③(発達の規定因①:遺伝と環境、生得説と経験説、輻輳説と相互作用説。)
第4回幼児、児童及び生徒の心身の発達④(発達の規定因②:初期経験(初期学習)の意義、臨界期と敏感期)
第5回幼児、児童及び生徒の心身の発達⑤(発達の規定因③:環境剥奪の影響、愛着形成と児童虐待)
第6回幼児、児童及び生徒の心身の発達⑥(知覚と運動の発達、認知と言語の発達、思考の発達)
第7回幼児、児童及び生徒の心身の発達⑦(パーソナリティの発達、対人関係と社会性の発達、道徳性の発達)
第8回幼児、児童及び生徒の心身の発達⑧(乳幼児期から児童期~青年期および成人期~老年期に至る発達過程)
第9回幼児、児童及び生徒の学習の過程①(知能と学力、発達と教育)
第10回幼児、児童及び生徒の学習の過程②(学習の基礎理論-行動主義的アプローチと認知論的アプローチ、状況論的アプローチ)
第11回幼児、児童及び生徒の学習の過程③(学習意欲とは-動機づけと自己効力感、動機づけと暗黙の知能観)
第12回幼児、児童及び生徒の学習の過程④(学習指導の心理-プログラム学習と完全習得学習、発見学習と有意味受容学習)
第13回幼児、児童及び生徒の学習の過程⑤(生徒指導の心理-児童・生徒の集団、学級風土、教師のリーダーシップ、いじめ問題)
第14回幼児、児童及び生徒の学習の過程⑥(教育評価-相対評価と絶対評価、目標に準拠した評価とゴールフリー評価、テストの信頼性と妥当性)
第15回幼児、児童及び生徒の学習の過程⑦(子どもの精神疾患と心理的対応、各種発達障害とその支援)