教育学演習Ⅰ
担当者佐藤 高樹教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングSEM-301

授業の概要(ねらい)

 本授業は、少人数ゼミの特色を生かし、教育学部の学生がこれまでの学修を通して耕した、自らの理論的・専門的な研究関心を掘り下げる学び、あるいは将来の教職キャリアを念頭に置いた自己像や教育観を探究していく学びを支援する科目です。
 この演習では、教育学研究、なかでも日本教育史や道徳教育を議論の足場として、教育の諸課題への理解を深めていきます(「教育を見る眼を養う」)。そのうえで学生各自が掘り下げたい個別テーマの研究の進展を支援します。

授業の到達目標

(1)「社会とのかかわりのなかでの教育」「歴史のなかの教育」といった広い視野から、日本の教育の課題を捉えることができる。
(2)専門分野の研究成果(著書や論文記事)の内容を的確に読み取ることができる。加えて、その論旨を他者にわかりやすく口頭で説明できる(レビューする力がある)。
(3)先行研究の到達点と課題を理解し、それとの関連が明確な、自身独自の課題意識、分析視点をもつ。

成績評価の方法および基準

 授業参加度(報告準備、積極的な発言など 30%)、提出物(リアクション・ペーパー、レジュメなど 50%)、および報告プレゼンのパフォーマンス(20%)に基づいて、総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『悩めるあなたの道徳教育読本』神代健彦・藤谷秀編著はるか書房星雲社
教科書※その他、教育学に関する文献・論文・雑誌記事などを検討資料として適宜選択し、受講生の報告をふまえながらその内容を検討していきます。
参考文献

準備学修の内容

 受講生には、テキストや検討資料についてそれぞれレジュメを作成し、発表してもらいます。自身の担当箇所についてはもちろん、それ以外にも積極的に「読む」作業を通した授業参加なくしては、上記のねらいは達成されません。授業外での自主的な学びを通して構築した自分の見解を持ち寄りながら、授業に参加してください。

その他履修上の注意事項

 この授業は「講義」ではなく「演習」です。学生の主体的な授業参加~調査・発表・討議~が中心となります。自らすすんでたくさんの関連文献を読み漁ってください。
 充実した報告資料の作成、参加者(学生・教員)に有益な学びをもたらす綿密な発表への意識を求めます。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション:履修上の注意、ゼミ運営方針についての意見交換
第2回各研究テーマの基礎・基本を理解する:辞典・事典から調べる
第3回現代教育の理論的・実践的課題についての理解(1):教育政策をめぐる動向
第4回現代教育の理論的・実践的課題についての理解(2):教育文化・学校慣行をめぐって
第5回実地研究(フィールドワーク)に向けた議論・準備学習
第6回教育(学)的思考を深める―道徳教育を事例に(1):テキスト読解と議論①
第7回教育(学)的思考を深める―道徳教育を事例に(2):テキスト読解と議論②
第8回教育(学)的思考を深める―道徳教育を事例に(3):テキスト読解と議論③
第9回教育(学)的思考を深める―道徳教育を事例に(4):テキスト読解と議論④
第10回教育(学)的思考を深める―道徳教育を事例に(5):テキスト読解と議論⑤
第11回教育(学)的思考を深める―道徳教育を事例に(6):テキスト読解と議論⑥
第12回教育(学)的思考を深める―道徳教育を例に(7):テキスト読解と議論⑦
第13回実地研究(フィールドワーク):教材研究の一つのかたちとして
第14回実地研究活動のふり返り・秋期実地研究に関する議論
第15回まとめの討議
(※受講生の人数や問題関心の実態・要望に応じて、授業計画に変更を加えることがあります)