文書表現演習Ⅱ
担当者佐藤 光宣教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [現代ビジネス学科]
科目ナンバリングSEM-102

授業の概要(ねらい)

 この授業では、春学期に続き社会人として必要な文章理解及び実用的な文章作成のための基礎訓練を行います。正確な漢字や語彙・表現の知識の学習も継続します。秋学期においては、論理的な文章表現と批判方法の学習に加え、読書と的確な批評ができるよう複数回の書評の執筆を通じた訓練を積みます。

授業の到達目標

 漢字知識は実社会で必要な水準に達することが必要です。加えて今学期は、読書を基盤に批評性ある論理的文章の作成ができるようになることを目指します。

成績評価の方法および基準

 定期試験は実施せず、成績評価は毎回の小テストや授業の積極的参加などの平常点及び随時出される小課題を50%、学期を通じて完成させる大課題を50%として達成度から評価します。詳細については初回授業時に説明します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 特定のテキストは指定しません。必要な文献は適宜紹介していきます。
参考文献『論文の書き方』清水 幾太郎 (著) 岩波書店
参考文献『エセー』ミシェル・ド・モンテーニュ(著)原 二郎 (翻訳) 岩波書店
参考文献『アラン定義集』アラン (著) 神谷 幹夫 (翻訳) 岩波書店
参考文献『天と地と』海音寺潮五郎 文藝春秋
参考文献『等伯』安部 龍太郎 文藝春秋
参考文献『ブッダのことば―スッタニパータ』中村 元 (翻訳) 岩波書店

準備学修の内容

 前の学期に続いて授業開始後、漢字の自主学習を進めること。進行状況は随時チェックし平常点に加えます。
 学期内に複数回のブックレポートとピアレビューを課しますので、各自の関心に合わせ系統的な読書を重ね、文章にまとめていくとともに自他の文章を客観的・批判的に眺める視点の獲得が必要になります。新聞・雑誌の習慣的な閲覧とあわせ更に踏み込んで社会的関心を養い、自身の意見を養うような読書が必要です。詳細については初回授業時に説明します。

その他履修上の注意事項

 回授業はあくまでその時点の実力チェック及び方法論の紹介と実習にすぎません。その成果を実際に発揮するためには、授業時間外の各自の努力の積み重ねが不可欠です。自発的に取り組むことなしに向上はありません。必ず自分で実際に手を動かし書く作業を、日々丁寧に、労を厭わず継続的な学習を積み重ねるよう心がけてください。

授業内容

授業内容
第1回授業概要・評価方法の説明
第2回ノンフィクションを読む:論説と文脈
第3回論証とは何か①:主張と根拠
第4回論証とは何か②:具体と抽象
第5回意見の相違と批評的視点
第6回「行間」の読み方とポイント
第7回書評実践①批判と批評
第8回批判トレーニング:能動的「問い」
第9回ピアレビュー①
第10回自他の区別:引用の作法
第11回書評実践②
第12回批判トレーニング:客観的視点とは
第13回批判トレーニング:「小石をのせる」
第14回ピアレビュー②
第15回秋学期まとめ(予定)
(但し受講生の理解度などにより進度・内容は適宜変更することがある)