コミュニティ心理学
担当者石田  航教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [心理学科 2018年度以降]
科目ナンバリングCLI-104

授業の概要(ねらい)

 日本臨床心理士資格認定協会は、臨床心理士に求められる固有な4つの専門業務をあげている。その内容は① 臨床心理査定、② 臨床心理面接、③ 臨床心理的地域援助、④ ①~③の調査・研究である。③ 臨床心理的地域援助はコミュニティ心理学が相当すると考えられ、心理職にとって必要なスキルである。
 コミュニティ心理学は、私たち人間と社会や環境(コミュニティ)との関係について考え、実践する学問である。心理社会的問題に、社会や環境に人間が適応することを目指す(たとえば心理療法)だけでなく、社会や環境を人に適合させる方法について検討することが重要である。後者について検討するのがコミュニティ心理学である。
 本講義では、コミュニティ心理学が扱うテーマを概観し、理念や方法論を合わせ学ぶ。

授業の到達目標

 社会や環境が抱える心理社会的問題を理解できる。また、コミュニティ心理学の概要や介入方法について理解できる。そして、日常の人間関係に活かすことを目標とする。

成績評価の方法および基準

毎回のリアクションペーパー(40%)、試験(60%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献よくわかるコミュニティ心理学植村勝彦ミネルヴァ書房

準備学修の内容

 配布資料に目を通し復習を十分に行う。

その他履修上の注意事項

・真剣に学ぼうとしている学生の邪魔(私語、飲食、スマートフォンの使用)をしないこと。
・個人でのワークのみならず、ペアワークやグループワーク等も予定しているため、主体的、積極的な参加が求められる。
・ゲストスピーカーを招くことがある。
・授業内で調査を依頼することがある。

授業内容

授業内容
第1回現代社会における心の問題とは
第2回コミュニティ心理学の定義・理念
第3回コミュニティ心理学の歴史的背景
第4回介入・援助の方法①予防的介入
第5回介入・援助の方法②危機理論と危機介入
第6回介入・援助の方法③コンサルテーション
第7回介入・援助の方法④サポートネットワーキング/非専門家との連携・協働
第8回介入・援助の方法⑤アドボカシー・コーディネーション・アウトリーチ・心理教育
第9回中間まとめと質疑応答
第10回医療領域におけるコミュニティ心理学
第11回教育領域におけるコミュニティ心理学
第12回福祉領域におけるコミュニティ心理学
第13回産業領域におけるコミュニティ心理学
第14回試験
第15回まとめと試験解説