担当者 | 江原 裕美教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [外国語研究科 超域文化専攻] | |
科目ナンバリング |
世界は統一と拡散がますます進む混沌とした様相を示している。教育は各国の進路や政策を反映すると同時に教育それ自体のダイナミズムも有する世界的な事象をなしている。教育においても世界的な合意のもとにその進歩が求められているが、歴史や風土も異なる各国の国民形成における重要な役割を失ったわけではない。その意味で教育は、グローバル化と国民国家のせめぎあいの前線となっているともいえよう。同時に技術的進歩の影響を受け、教育の方法や内容などそのありようは大きく変動しつつある。技術進歩の一方で肉体を持つ人間の生物的な特質をふまえた教育が課題となっていこう。
本授業では各国における文化と教育の把握を試み、歴史的および文化的観点から国民国家と国民形成、文化、教育の発展について考察を深める。
それぞれの専攻地域や言語を生かして、各文化圏の教育に関し多面的に理解する。教育に関する原書資料を利用した発表を行う。
出席、発表、提出物、レポートなどで総合的に評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『想像の共同体』 | ベネディクト・アンダーソン | NTT出版 |
参考文献 | 『ナショナリズムの生命力』 | アントニー・D・スミス | 晶文社 |
参考文献 | 『教育と社会学』 | デュルケーム | 誠信書房 |
参考文献 | 『被抑圧者の教育学』 | パウロ・フレイレ | 亜紀書房 |
参考文献 | 『日本近代教育の思想史研究-国際化の思想系譜-』 | 沖田行司 | 日本図書センター |
参考文献 | 『政治の起源 上・下』 | フランシス・フクヤマ | 講談社 |
複数の資料を提示しているが、自己の興味の範囲を広げるために参考としてほしい。授業については自己の研究を深める機会として発表と討論主体のスタイルとする。他の発表者の研究を注意深く読むことにより、自らの研究テーマと関連させつつ論評を行う準備をすること。
発表主体の授業とする。自己の研究を深めるために発表の日に合わせて、自分の研究を計画立ててもらいたい。また相互の意見交換を行うよう努めてほしい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション、授業の進め方、研究の方法、評価など。 |
第2回 | 教育事象の歴史的、社会的比較の考え方 発表 |
第3回 | 教育事象の歴史的、社会的比較の考え方 発表 |
第4回 | 教育事象の国際的様相 発表 |
第5回 | 教育事象の国際的様相 発表 |
第6回 | 専攻する文化圏と自己の研究テーマおよび教育 1 発表 |
第7回 | 専攻する文化圏と自己の研究テーマおよび教育 2 発表 |
第8回 | 専攻する文化圏と自己の研究テーマおよび教育 3 発表 |
第9回 | 専攻する文化圏と自己の研究テーマおよび教育 4 発表 |
第10回 | 専攻する文化圏と自己の研究テーマおよび教育 5 発表 |
第11回 | 歴史的アプローチと教育 資料を読む1 発表 |
第12回 | 歴史的アプローチと教育 資料を読む2 発表 |
第13回 | 歴史的アプローチと教育 資料を読む3 発表 |
第14回 | 教育の比較研究、教育の国際問題研究、歴史の役割とは何か まとめの討論 |
第15回 | レポート提出と振り返り |