外国史Ⅰ
担当者
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングHSG-101

授業の概要(ねらい)

ドイツ史の通史です。他の二つの講義、「西洋史概説」「欧米文化」とで三位一体を形成するように考えています。今の学生に、近代日本の建設にあたってドイツはモデルの一つであったということを伝えてもピンとこないと思います。近現代日本とのかかわりを考えることは、重要なことですが、ここではそういう問題を離れてヨーロッパにおけるドイツ(史)の位置づけを意識したいと思います。春期は、ドイツという名称の起こりから、18世紀までのドイツを展望します。18世紀といえば、日本では江戸時代半ば、吉宗の享保の改革から田沼時代にあたります。

授業の到達目標

1.ヨーロッパにおけるドイツの政治的・文化的位置づけを説明できる。
2.ドイツという名称の由来や神聖ローマ帝国について説明できる。
3.高校世界史、中学社会科地理的分野を担当するための基本的知識を身につける。

成績評価の方法および基準

最終回に授業次試験(80%)、小レポート(20%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献ドイツ史10講坂井榮八郎岩波新書

準備学修の内容

教科書の指定はありませんが、参考図書は無限です。講義の中でも紹介しますので、アンテナを張って自分に合いそうな分野を見つけてください。それが、授業の準備にもなり、テスト対策にもなります。

その他履修上の注意事項

インターネットの利用は便利ですが、紙の本を読むようにしよう。

授業内容

授業内容
第1回全体の展望と目標を確認する
第2回ヨーロッパにおけるドイツの人文的位置づけについて学ぶ
第3回ドイツ史の全体を見渡し、時代区分について学ぶ
第4回古代ゲルマニアとローマ帝国との関係について学ぶ
第5回カール大帝のフランク帝国の国制について学ぶ
第6回ドイツという名称の起源について学ぶ
第7回神聖ローマ帝国の始まりについて学ぶ
第8回神聖ローマ帝国とイタリアとの関係について学ぶ
第9回神聖ローマ帝国の国家改造に着目し、近世以後の英仏との違いについて学ぶ
第10回宗教改革とカール5世について学ぶ
第11回16・17世紀の「教派化」という新しい歴史概念について学ぶ
第12回三十年戦争後に強度化したハプスブルク皇帝権について学ぶ
第13回プロイセンのホーエンツォレルン家の台頭について学ぶ
第14回神聖ローマ帝国と第3のドイツについて学ぶ
第15回全体を振り返るための筆記試験を行い、問題意図を解説する