東洋思想Ⅱ
担当者原田 二郎
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングCIB-302

授業の概要(ねらい)

 「仏教文学研究 観音・地蔵を中心に」。
 仏教の思想と歴史を学ぶ。
 といっても間口が広いので、広く親しまれている観音と地蔵というキャラクターについての文献を読んだり、また図像を鑑賞することを通じて、仏教的な発想とはどんなものか、中国・日本文化への影響・浸透をどうか、などを考える。
 後期は主に地蔵について紹介する。

授業の到達目標

 ・仏教的な発想や用語、またその歴史を学ぶ。
 ・人間にとって宗教とは何なのか、を考える。

成績評価の方法および基準

 学期末の試験、7割。
 随時の小テスト(進度を確認するのが真目的)、3割。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書プリントに作って配布する。
参考文献『岩波仏教辞典第2版』2002年
参考文献『往生要集 上』源信岩波文庫ほか
参考文献『往生要集 下』源信岩波文庫ほか
参考文献『星と祭 上』井上 靖角川文庫
参考文献『星と祭 下』井上 靖角川文庫
参考文献『ひかりの素足』 新潮文庫注文の多い料理店収載ほか宮沢 賢治偕成社

準備学修の内容

 前回の内容をノートなどでよく復習し、自分のものにして次の授業に臨むこと。毎回示される「次回のキーワード」について調べ、文字化して臨むこと。

その他履修上の注意事項

 受け身的な姿勢でなく、積極的な学習態度を期待する。

授業内容

授業内容
第1回仏教・大乗仏教(復習)
第2回「観音」という名称~原語と翻訳について
第3回観音像の形~「六観音」
第4回観音信仰の現場(2)琵琶湖北の「観音の里」と井上靖『星と祭』
第5回『西遊記』と観音~中国の観音像
第6回観音の国土と「補陀落渡海」
第7回地蔵菩薩概説~地獄の救済者、末法思想について
第8回地獄について(1)中国説話文学に見える冥府の世界
第9回中国の地獄観~『冥京図像』 中国冥府の特色
第10回地獄について(2)源信『往生要集』について
第11回日本の地蔵説話(1)~『今昔物語』巻17前半から 講読
第12回日本の地蔵説話(2)~『今昔物語』巻17後半から 講読
第13回地獄映画 中川信夫、石井輝男、宮藤官九郎
第14回『賽の河原地蔵和讃』と宮澤 賢治『ひかりの素足』
第15回まとめ~救済者ということ