博物館教育論
担当者櫛原 功一教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [資格科目]
科目ナンバリングCAS-205

授業の概要(ねらい)

 博物館教育とは博物館の内外で行われる教育的諸活動のことである。博物館の主要な機能には展示・保存・活用があり、それらがすべて博物館教育と結びついたものであることはいうまでもないが、近年博物館は博学連携のもとに大きく方針転換を図りつつあり、新たに設立された多くの博物館では博物館教育を博物館活動の中心に据えた館がみられるようになっている。この授業では、博物館教育の理念とは何か、どのような教育的活動が行われているか、それらを博物館で行う意義等を知り、学校や地域、生涯学習との関わり、実際に教育的活動を行うにあたっての手順や方法などを学び、今後の博物館教育のあり方を探りたいと思う。

授業の到達目標

 学芸員資格取得のための講義であるが、博物館教育論を学ぶ意義、博物館教育の現状、博物館教育の実際(企画・実施手法)、学校教育・地域活動と博物館教育との関わり等を十分に理解してほしい。

成績評価の方法および基準

 期末試験(80%)、レポート、出席率を成績評価の対象とするほか、授業に対する姿勢を評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書参考文献として以下を挙げるが、幅広く関係文献を読むことを勧める。
  
参考文献2012『博物館教育論 新しい博物館教育を描き出す』小笠原喜康・並木美砂子・矢島國雄ぎょうせい
参考文献2009『博物館これから』佐々木正峰 雄山閣
参考文献2016『博物館教育論』黒沢浩編著講談社

準備学修の内容

 普段より各地の博物館を見学し、自分のおすすめの博物館を見つけ、館が行う各種ワークショップに参加してほしい。レポート課題では博物館の教育的活動(ワークショップ、イベント、見学会など)に参加した内容をレポートとして作成し、授業内でプレゼンテーション形式で報告する。

その他履修上の注意事項

 大学・自宅周辺、東京近辺の博物館を中心に数多くの博物館を博物館教育の視点で見学し、博物館に親しむとともに、機会があれば各種博物館活動に参加し、博物館教育の実際を学んでもらいたい。

授業内容

授業内容
第1回 博物館教育論とは何か、本講義の概要
第2回 博物館教育の理念について学ぶ
第3回 博物館教育史について学ぶ
第4回 博物館教育活動の諸形態について学ぶ
第5回 市民と博物館について学ぶ(1)
第6回 市民と博物館について学ぶ(2)
第7回 学校と博物館について学ぶ(1)
第8回 学校と博物館について学ぶ(2)
第9回 学校と博物館、活動プログラムについて学ぶ
第10回 考古系体験プログラムの諸例について学ぶ
第11回 大学と博物館について学ぶ
第12回 様々な博物館について学ぶ
第13回 博物館レポート(1)プレゼンテーション
第14回 博物館レポート(2)プレゼンテーション
第15回 博物館教育の現状と課題(まとめ)