ミクロ経済学Ⅰ
担当者橋本  悟教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングECT-201

授業の概要(ねらい)

 経済活動は社会の問題を解決する有力な手段の1つである。例えば、昨今の環境問題は企業の技術革新によって解決を試みているケースが多い。また、企業の競争が、技術革新を促し、それが社会的に有益な財を生み、社会全体の発展に繋がっていることも多い。つまり社会を変える原動力の1つに企業活動がある。これを理念として授業を行う。したがって、ビジネスエコノミクスに重点を置き、なるべく具体的な企業活動の例を挙げながら授業を進める予定である。ただし、計算を用いて証明をすることもあるので、数学の知識も必要である。
 ミクロ経済学Ⅰでは、消費者理論、生産者理論を主に行う。なるべく具体例を多く使用することでわかりやすく説明する予定である。

授業の到達目標

 到達目標は以下のとおりである。
 1.ミクロ経済学の基本的知識を身につける。
 2.世の中の企業の意動きをミクロ経済学の視点から議論することができる。

成績評価の方法および基準

 授業中の課題や宿題など20%、期末試験80%
 試験のウエイトが高いので、しっかりと勉強する必要がある。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキストは使用しない。毎回、レジュメを配る。
 
教科書
教科書
参考文献(2014)『ミクロ経済学の力』神取道宏日本評論社
参考文献(2009)『ビジネスエコノミクス原理第2版』ジョセフ・G・ネリス、デビッド・パーカー、岩本明憲、小野晃典訳ピアソンエデュケーション
参考文献(2015)『ミクロ経済学・入門』柳川隆・町野和夫・吉野一郎有斐閣アルマ
参考文献(2002)『戦略の経済学』デビッド・デサンコ、奥村昭博ほか訳ダイヤモンド社

準備学修の内容

 予習として、新聞や経済誌(日経ビジネスなど)を読み、企業の活動や日本経済の動きに詳しくなっておくこと。復習は授業の際に配ったレジュメを読み返して専門用語を覚えること。またレジュメには簡単な練習問題を載せるのでそれを解くこと。期末試験は計算問題も出題されるので、計算問題の演習もしておくこと。

その他履修上の注意事項

 新聞や経済誌などで企業の活動や日本経済の動きについて、ある程度の情報を持っておくこと。また、簡単な微分を使うので、数学の知識もあったほうがよい。

授業内容

授業内容
第1回 消費者理論(ガイダンス、効用関数)経済学の概要と効用について学習する。
第2回 消費者理論(予算制約・効用最大化)無差別曲線と予算制約線を学習する。
第3回 消費者理論(財の性質、特殊な無差別曲線)代替財・補完財などの学習をする。
第4回 消費者理論(財の性質・需要曲線)財のさまざまな性質について学習する。
第5回 消費者理論(代替効果・所得効果)スルツキー分解について学習する。
第6回 消費者理論(需要の価格弾力性)弾力性の概念と計算方法について学習する。
第7回 消費者理論(需要の所得弾力性、需要の交叉弾力性)
第8回 消費者理論(消費者理論の応用)効用最大化のモデルを労働モデル、異時点間の消費モデルに応用する。
第9回 生産者理論(利潤最大化)売り上げと費用から、利潤の最大化を考える。
第10回 生産者理論(費用曲線の性質)平均費用、限界費用、平均可変費用を考える。
第11回 生産者理論(損益分岐点・操業停止点)供給曲線を導出する。
第12回 生産者理論(供給曲線)供給曲線の導出とその性質について学習する。
第13回 生産者理論(生産関数)資本と労働の2つの生産要素を用いて生産活動を考える。
第14回 生産者理論(費用最小化)2生産要素モデルの費用最小化について学習する。
第15回 総復習(問題演習)前期の内容の総復習