教育実践リフレクションⅠ
担当者町支 大祐教員紹介, 小山 惠美子教員紹介, 坂本 和良教員紹介, 田村 順一, 赤堀 博行教員紹介, 細戸 一佳教員紹介, 荒巻 恵子教員紹介, 魚山 秀介教員紹介, 鈴木 康仁, 五十嵐 義征, 蒲地 啓子教員紹介, 清水 静海教員紹介, 前島 正明教員紹介, 石井 卓之教員紹介, 爲川 雄二教員紹介, 小関 禮子
単位・開講先必修  2単位 [教職研究科]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 授業は、少人数グループ編成のもと、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 コア・リフレクション、ALACTモデル、プロセスレコード、ビデオ、ラウンドテーブル型等のリフレクションの手法を取り上げ、その意義や手法について理解を深めるとともに、教育実習の進行に合わせて実際のリフレクションに取り組む。
 リフレクションを通じて、児童生徒の学びの様態や学習成果と自己の指導行為との関係を考えたり、分析したりして、児童生徒理解と、指導・評価の在り方についての理解を深め、実践力向上に資するようにする。
 また、学習の成果が、教育実習に反映できるように、実践記録の取り方や実習ノートとの関連を図りながらグループ討議などをもとに進めていく。

授業の到達目標

 <A類学生>
  ・リフレクションの意義・手法を理解し、それを生かして自己の教育実習における実践場面をリフレクションし、実践力を向上させていくことができる。
  ※上級生は、それまでの実習経験等を踏まえ、リフレクション技法の習熟を深めるとともに、反省的実践家を志向した教育実習・実践ができるようにする。また下級生に対してリフレクションを促せるスキルを身に付ける。
 <B類学生>
  ・リフレクションの意義・手法を理解し、これまでの自己の実践をリフレクションし、実践力や課題探求力を向上させるとともに、A類学生のリフレクションについて指導助言することができる。

成績評価の方法および基準

 リフレクションの実際(20%)、レポート・まとめ(60%)、グループワーク等(20%)を参考にして総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書リフレクション入門坂田哲人、中田正弘、村井尚子、矢野博之、山辺恵理子学文社2019
参考文献教師教育学F・コルトハーヘン学文社2010

準備学修の内容

 各自の教育実践、教育実習に対するリフレクションの記録を実習ノート等に、継続的に記録すること。

その他履修上の注意事項

 リフレクションの意義や手法を、理論と実践から理解し、省察的な教師を目指すことを期待する。

授業内容

授業内容
第1回教育観・指導観を見つめる
①教師の成長とリフレクションの意義(講義)
②イメージ・カードを使って振り返る(演習)
③グループ討議
 ・自己の学びの原風景(小学校から高校までの経験)を振り返り、自分はどのような教師像を理想としているか明らかにしつつ、教師の役割についてディスカッションする。
 ・A類学生は、自分の学生時代の経験を中心に、どのような教師を目指したいかを考察する。
 ・B類学生は、自分の教師としての経験にも触れながら、理想の教師像をどのようにイメージし、どのように教育実践に取り組んできたかを振り返り、認識を深める。
第2回教師としての自己の強みを見つめる
①自分の強みを見つめるレゴワーク(演習)
②グループ討議(実習に対する目標を立てる)
第3回強みを生かしてチームを作る
①自己やグループの強みに焦点を当てたリフレクションに取り組む(講義・演習)。
②グループ討議(リフレクティブな教師の学びのサイクルを作るための取り組みを考える)
 ・第2回から14回では、B類学生は、コーチ、ファシリテータとしての役割も果たせるよう、A類学生のリフレクションについて指導助言を行い、その能力を高める。A類の上級生も、同様に下級生に深いリフレクションを促せるようにする。
第4回ALACTモデルによるリフレクションの方法を学ぶ ※ゲスト・ティーチャーを外部より招へいする。
①ALACTモデルによるリフレクションを理解し、その方法を身に付ける(講義・演習)。
②グループ討議(実習の振り返り)
第5回プロセスレコードによるリフレクションの方法を学ぶ
①プロセスレコードによるとリフレクションを理解し、その技法を身に付ける(講義・演習)。
②グループ討議(実習の振り返り)
第6回ビデオによるリフレクションの方法を学ぶ
①ビデオによるリフレクションを理解し、その技法を身に付ける(講義・演習)。
②グループ討議(実習の振り返り)
第7回リフレクション技法の習熟と実践
①3つのグループに分かれ、ALACTモデル、プロセスレコード、ビデオを活用したリフレクションに取り組む。
 ・A類学生は、実習経験を基にしたリフレクションに取り組む。A類学生の上級生は、下級生のリフレクションを促せるようにする。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第8回リフレクション技法の習熟と実践Ⅱ
①3つのグループに分かれ、ALACTモデル、プロセスレコード、ビデオを活用したリフレクションに取り組む。
 ・A類学生は、実習経験を基にしたリフレクションに取り組む。A類学生の上級生は、下級生のリフレクションを促せるようにする。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第9回リフレクション技法の習熟と実践Ⅲ
①3つのグループに分かれ、ALACTモデル、プロセスレコード、ビデオを活用したリフレクションに取り組む。
 ・A類学生は、実習経験を基にしたリフレクションに取り組む。A類学生の上級生は、下級生のリフレクションを促せるようにする。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第10回リフレクション技法の習熟と実践Ⅳ
①3つのグループに分かれ、ALACTモデル、プロセスレコード、ビデオを活用したリフレクションに取り組む。
 ・A類学生は、実習経験を基にしたリフレクションに取り組む。A類学生の上級生は、下級生のリフレクションを促せるようにする。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第11回リフレクション技法の習熟と実践Ⅴ
①3つのグループに分かれ、ALACTモデル、プロセスレコード、ビデオを活用したリフレクションに取り組む。
 ・A類学生は、実習経験を基にしたリフレクションに取り組む。A類学生の上級生は、下級生のリフレクションを促せるようにする。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第12回リフレクション技法の習熟と実践Ⅵ
①3つのグループに分かれ、ALACTモデル、プロセスレコード、ビデオを活用したリフレクションに取り組む。
 ・A類学生は、実習経験を基にしたリフレクションに取り組む。A類学生の上級生は、下級生のリフレクションを促せるようにする。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第13回ラウンドテーブル型リフレクションの方法を学ぶ
①ラウンドテーブル型リフレクションを理解し、その技法を身に付ける。
 ・A類学生は、実習で行った授業実践の記録、実習ノートを活用したラウンドテーブル型リフレクションの手法を身に付ける。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したり、方法を説明したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第14回リフレクション技法の習熟と実践Ⅶ
①3つのグループに分かれラウンドテーブル型リフレクションを通じて、自己の成長を振り返る。
 ・A類学生は、実習で行った授業実践の記録、実習ノートを活用したラウンドテーブル型リフレクションに取り組み、自己の成長を振り返る。
 ・B類学生は、A類学生にリフレクションを促したり、助言したりできるようにする。
②グループ討議(実習の振り返り)
第15回<まとめ>
 ・リフレクションを通じて得られた自己の成果・課題及びリフレクションの効果的な手法についてまとめ、報告する。