経済学演習Ⅲ
担当者郭  四志教員紹介
単位・開講先必修  4単位 [経済学研究科 経済学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 院生段階では、国際経済及び中国・新興国経済に関する理論・知識を学ぶと同時に、理論・知識を使い、的確に問題発見、調査・分析及び研究能力を養うことが大切である。院生の2年目では、マクロとミクロという両サイドから、国際経済や中国をはじめとする新興国経済・産業や企業問題を分析・研究し、学生たちと一緒に討議しながら、講義を進める。そして学生各自のニーズ・研究状況によって適切に論文指導を行う。

授業の到達目標

 的確に問題発見、調査・研究能力(修論など論文のまとめ・作成能力)を養う。

成績評価の方法および基準

 平常点。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 配布プリントなど。参考文献・参考資料は、授業の第1回目に、紹介する。またそれそれの履修者の研究テーマによって、資料・データを随時に案内・配布する。
参考文献

準備学修の内容

 自分の研究(修論など)を中心に資料収集・調査・研究を進めてほしい。

その他履修上の注意事項

 マクロとミクロという両サイドから、常に国際経済・新興国経済や産業・企業などの主要問題・動きを把握し、分析すべきである。積極的に発言・討議してほしい。

授業内容

授業内容
第1回 前期学習プラン及び院生としての資料収集・調査研究方法及び論文準備・作成の進め方
第2回 国際経済や中国経済・日本経済におけるトピックス
 金融危機問題・その後遺症及び第4次産業革命・イノベーション
第3回 国際経済におけるトピックス
 発展過程やバブル問題を中心とする日本経済と中国経済の比較について
第4回 転換期における世界経済(1)
 多極化の顕在化 及びBRICSとその他の新興国
第5回 転換期における世界経済(2)
 ポピュリズムの台頭 と保護貿易主義の高揚
第6回 深刻化している世界の環境・食料・資源問題
第7回 国際経済の仕組み
 (国際貿易、国際金融取引の変化、直接投資と多国籍企業の展開、アメリカの株式市場の変化)
第8回 トランプ政権下のアメリカ経済の現状と行方
第9回 EU・ヨーロッパ経済の現状
第10回 中国の「一帯一路」広域構想とその影響・インパクト
第11回 (日米欧と比べた)新時代の中国経済の特徴
第12回 中国及びインド工業化の軌跡の比較と経済発展のボトルネック
第13回 東アジア経済の持続可能な成長
第14回 オイルマネーと中東経済及び脱石油による経済発展の行方
第15回 世界経済の中の中国・新興国経済及び日本経済の問題点とそのゆくえ
第16回 欧州の債務危機や欧州経済のゆくえ及びその中国・日本経済への影響
第17回 日米欧及び中国などの金融・財政問題及びその影響
第18回 通貨安競争と世界貿易の問題点
第19回 世界の直接投資とクロスボーダーM&A
第20回 日本の経常収支の動向及びその日本経済への影響
第21回 新時代の日中経済・ビジネス連携関係及び課題と展望
第22回 日本の対中国・アジア直接投資及び現地における主な製造企業と小売り・卸売り企業の事業活動
第23回 活発化しつつある中国の対外・対日直接投資・M&A
第24回 南米における新興国経済
第25回 アフリカ経済の光と影[筆者のアフリカ現地調査の実例紹介]
第26回 アフリカにおける日系企業と中国系企業との経営比較及び中国・日本・インド企業の連携・競合
第27回 人民元の国際化及び基軸通貨であるドルの支配地位の変化(石油ドルと石油元のケース)
第28回 金融資本主義の現状・ゆくえと世界経済の成長
第29回 多極化しつつある世界経済構造と国際経済システムにおけるサーベイランス・ガバナンス体制の変化
第30回 まとめ、質疑