担当者 | 楯身 智志教員紹介 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | HSG-202 |
学生諸君は大学入学までに、歴史科目の学習にかなりの時間を費やしてきたことと思う。ただし、大学で学ぶ歴史学は必ずしもその延長線上には位置しない。歴史学とは本来、教科書や参考書、あるいは授業の中で扱われる歴史的知識をただ受動的に暗記するだけの学問ではない。過去の人々が遺した種々の歴史資料をもとに、さまざまな知見(社会学・政治学・経済学など)や自らの想像力を駆使して、過去を積極的に復元しようとするものである。本講義では、そのような本来の歴史学の方法論について、実例をもとに考えていきたい。
・歴史資料の扱い方を理解する
・歴史資料を扱う際に注意すべきことを理解する
・過去の出来事を復元する過程で、さまざまな問題意識を抱くことができる
・平常点(授業態度など)40%
・授業内試験60%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | |||
参考文献 | 『新もういちど読む山川世界史』 | 「世界の歴史」編集委員会編 | 山川出版社 |
参考文献 | 『新もういちど読む山川日本史』 | 五味文彦・鳥海靖編 | 山川出版社 |
参考文献 | 『わかる・身につく歴史学の学び方』 | 大学の歴史教育を考える会編 | 大月書店 |
・授業終了後、配布プリントなどを見直し、授業内容の概要について振り返るクセをつけておくこと
・私語など、他の受講者の迷惑になるような行為は控えること
・授業内容をただ鵜呑みにするのではなく、その中から積極的に疑問点や問題点を探し出すように努めること
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス |
第2回 | 歴史を復元する資料たち1―文字で書かれたもの |
第3回 | 歴史を復元する資料たち2―文字で書かれていないもの |
第4回 | 戦史を復元してみる1―名将はなぜ背水の陣を布かなければならなかったのか |
第5回 | 戦史を復元してみる2―40万人を生き埋めにした名将はなぜ遅れて出てきたのか |
第6回 | 人物の経歴を復元してみる1―始皇帝は誰の息子なのか |
第7回 | 人物の経歴を復元してみる2―耶律楚材は本当に有能だったのか |
第8回 | 論文を読んでみる |
第9回 | 先行研究をまとめてみる |
第10回 | 歴史的概念を理解する1―権力と支配 |
第11回 | 歴史的概念を理解する2―国家と集団と身分 |
第12回 | 歴史的概念を理解する3―中心と周辺 |
第13回 | 分野を飛び越えてみる―グローバルヒストリー |
第14回 | 歴史学と「私」 |
第15回 | 総括と試験 |