担当者 | 賀村 進一 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | ECO-101 |
この「経済学Ⅰ」では、経済とはどのようなものか、経済学とはどのような考え方をするのかを学びます。
この授業の項目は高校の「政治・経済」の経済編と関連するようにしてあります。
授業の水準は一般の(経済学部以外の)大学生が身につけるべき水準になっていますが、授業にリンクした教科書を使用し、わかりやすい経済学にしてあります。
「経済学I」では、まず「市場経済」とはどのような経済なのかについて学びます。市場経済とは、市場に現れる「価格」を指標・指針として、多くの人々が経済活動することで作られる経済です。このような経済の典型は資本主義経済です。ですから、資本主義経済の中核を考えることを目的にした授業であるともいえます。
さて、市場経済、または資本主義経済を考える場合、「価格」のことだけを考えればよいのでしょうか。実は「価格」を考えるにしても、価格をもつ商品の生産やその商品の売り手や買い手の競争についてなど、多くのことを考えねばなりません。また、百年前の経済と現在の経済とは異なっていますが、それは経済が発展し変化するからなのであり、資本主義経済がなぜ、どのように発展・変化したのかについても考えなければならないでしょう。
この授業では、授業計画に書かれた項目を取り上げ、また、考える材料を提供して、受講生のあなたが、資本主義経済の構造を考え、理解できるようになるための基礎をつくれるようにしたいと考えています。ですから、授業は基礎的・基本的なことについて、できるかぎり理解しやすくなるように努めます。
経済学Iの到達目標は、経済と経済学の違いを明確にすること、価格を指標・指針とした経済行動の基本を理解すること、しかし、市場機能は万能ではないことを理解すること、国民経済の概念を明確にすることです。さらに、これらの内容について他の人に説明できるようになれることです。
この目標の到達度は課題レポートと期末試験によって評価されます。
10回数以上の出席により受験資格(単位修得の資格)が得られます。評価(SABCD)は課題レポート(1回。20%)と試験(80%)の成績によります。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 『経済学をやさしく学ぶ』 | 賀村 進一 | 中央経済社 |
参考文献 | 『経済の考え方がわかる本』 | 新井 明・他 | 岩波ジュニア新書511 |
参考文献 |
授業はサブノート形式のプリントを配付して行います。このプリントは、予習用にも使用しますので、前の週に配付します。授業と教科書(『経済学をやさしく学ぶ』賀村進一。中央経済社)は、第4章 6.を除き、リンクしていますから、次週の授業範囲を読み、マーカーなどで重要箇所を明瞭にし、該当項目の内容のイメージ作りをするとともに、配付プリントを完成しておくようにしてください。
授業と教科書(『経済学をやさしく学ぶ』賀村進一。中央経済社)はリンクしていますので、事前に該当範囲を読むようにしてください。遅刻せずに出席し、授業を真剣に聞くのは当然のことです。私語などは論外です。私語に対しては注意をします。それでも止めない時には退室を命じまず。大きな声で叱ることもあるかもしれません。承知しておいてください。また、内容豊富なノートの作成にも努めてください。
重要なことは自分で考えることなのです。知識を豊富にすると同時にその知識でテレビや新聞で伝えられる実際の経済を考えられるようになってください。また、知恵の性能を上げ、よい知恵を働かせることができるようになってください。そうすれば、経済がわかるようになってくるでしょう。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス |
第2回 | 第1章 経済学学習の基礎 1.経済と経済学 2.経済の基本構造 |
第3回 | 第2章 経済の循環 1.三つの経済主体 2.経済の循環 |
第4回 | 第3章 価格の決定と市場の機能① 1.身の回りの経済行動 |
第5回 | 第3章 価格の決定と市場の機能② 2.市場での交換条件 3.効用の概念 |
第6回 | 第3章 価格の決定と市場の機能③ 4.需要曲線と供給曲線―1 (需要曲線・供給曲線の導出) |
第7回 | 第3章 価格の決定と市場の機能④ 4.需要曲線と供給曲線―2 (市場価格の決定) |
第8回 | 第3章 価格の決定と市場の機能⑤ 4.需要曲線と供給曲線―3 (需要曲線・供給曲線のシフト) |
第9回 | 第3章 価格の決定と市場の機能⑥ 5.経済余剰の概念 |
第10回 | 第3章 価格の決定と市場の機能⑦ 6.市場の機能 |
第11回 | 第4章 市場の失敗① 1.市場の失敗 2.景気変動 3.寡占・独占 4.外部性 |
第12回 | 第4章 市場の失敗② 5.公共財 6.人間疎外の問題 |
第13回 | 第5章 国民所得 1.国民経済 2.国民経済の規模 3.国民所得の三側面と三面等価の原則 4.国民所得の諸概念 |
第14回 | 第6章 国民所得の決定と経済成長 1.国民所得の決定 2.経済成長 |
第15回 | まとめと試験 ※ 進度などの関係で、一部変更される場合もあります。 |