担当者 | 花井 友美教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [経済学研究科 経営学専攻] | |
科目ナンバリング |
様々な社会現象を理解するために社会調査が行われるが、対象とする全ての現象を隈なく調査することは難しい。そのため、多くの社会調査は、母集団から抽出した標本に対して調査を行う。そこで、母集団から抽出された標本の性質を調べることで、元の大きなデータの性質を推測することが求められ、それが統計学を学ぶ意義の一つである。本講義では、修士論文作成にあたり社会調査を行おうとする学生を対象とし、初等統計の基礎から学び、データを適確に統計処理できること、また得られた結果を正確に理解、解釈するための基礎知識を修得してもらうことを目的としている。さらに、授業内容を踏まえて、実際に統計ソフトを用い、各種統計分析を実施する。なお、統計ソフトはExcelを使用する予定であるが、受講者の希望によってはR、SPSSなどの統計ソフトを使用する場合もある。
本講義を通して統計法の基礎知識を学び、修士論文作成にあたり必要なデータ分析をすることができるようになることを目標とする。具体的な到達目標は下記の通りである。
・社会調査の目的、母集団と標本、検定の意義、記述統計、多変量解析について説明できる。
・上記を理解した上で、実際に自分が収集したデータをExcelに入力し、Excelの統計関数を使い、単純記述統計をすることができる。
・主な多変量解析の用途について理解し、上記のデータをExcelの統計関数を使い、分析(相関分析、分散分析、χ2検定、重回帰分析)することができる。
・データ分析の結果を解釈し、報告することができる。
出席及び講義中の質疑応答、議論 40%
授業内でのテキストの発表 20%
データの分析とレポートの作成 40%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | (2017)『入門・社会調査法〔第3版〕: 2ステップで基礎から学ぶ』 | 轟亮・杉野勇 | 法律文化社 |
参考文献 | (2004)『社会調査法入門』 | 盛山和夫 | 有斐閣ブックス |
上記テキストを熟読すること。受講者は最低1回テキストの一章の内容をまとめ、発表するので、その準備をすること。
前期の「社会調査論特講」で作成した調査票を実施し、収集したデータについて、授業で説明する統計手法を用いて分析すること。
分析結果をまとめ、レポートを作成すること。
社会調査論特講の単位を修得していること、もしくは社会調査に関する基礎知識を修得していることを前提とする。
授業のなかで教員と学生の間の議論を期待する。
受講者の内容理解度などにより、授業の進捗具合は変更の可能性がある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション・講義の全体構成の解説 |
第2回 | Webアンケート票の作成(前期の続き) |
第3回 | データの電子ファイル化(データ入力の仕方) |
第4回 | データの基礎集計(単純記述統計) |
第5回 | 統計的推測(検定の意義) |
第6回 | 変数間の関連(相関係数とクロス集計表) |
第7回 | デモデータを使った分析実習(1)(データの入力・整形、単純記述統計、相関分析) |
第8回 | デモデータを使った分析実習(2)(相関分析とχ2検定) |
第9回 | デモデータを使った分析実習(3)(分散分析) |
第10回 | Rの基本操作(1)(Rのインストールとパッケージ) |
第11回 | Rの基本操作(2)(単純記述統計量と分散分析) |
第12回 | 自分で集めたデータを使った分析実習(1)(分析計画) |
第13回 | 自分で集めたデータを使った分析実習(2)(単純記述統計) |
第14回 | 自分で集めたデータを使った分析実習(3)(多変量解析) |
第15回 | 自分で集めたデータを使った分析実習(4)(多変量解析) |