臨床スポーツ医学(内科系)Ⅰ
担当者下村 一之教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングGIM-301

授業の概要(ねらい)

 スポーツを実践することにより、人は人生をより豊かにし、充実したものとすることができる。基本的に、スポーツは体力の向上や、精神的なストレスの発散、生活習慣病の予防など、心身の両面にわたる健康の保持増進に役立つものである。本講義では、これらスポーツの効用に関連したスポーツの医学的側面について学ぶ。 
 「スポーツ医学Ⅰ、Ⅱ」で学んだ内容をもとに、更に臨床的・医学的、かつ実践的・応用的な事項について学ぶ。

授業の到達目標

 アスリート、スポーツ指導者等に必要な医学知識を身につけてもらう。特に、「健康運動指導士」の資格を取得するのに必要な医学知識を習得することを中心的な目標とする。具体的には下記の項目である。
  ①メタボリックシンドローム、糖尿病、冠硬化症などの生活習慣病について説明できる。
  ②生活習慣病とスポーツとの関連を説明できる。
  ③スポーツとこころ(認知症を含む)について説明できる。
  ④呼吸器系、循環器系、消化器系の疾患とスポーツについて説明できる。
  ⑤さまざまな運動器の障害について説明できる。

成績評価の方法および基準

 講義内レポート(10点x回数:20%分)、小テスト(10点x回数:20%分)、期末試験(60%分)で評価する。 講義には全て出席することが前提である。1回欠席する毎に5点減点される。公休の場合には減点しない。講義内レポートは別途提出してもらう。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『健康運動指導士養成講習会テキスト 上・下』
参考文献

準備学修の内容

 各種スポーツを実際に体験することが重要である。更に、自分自身ではスポーツをしなくとも、スポーツイベントのボランティアに加わったり、アスリートの医学的サポートをしたり、救急処置の講習会などにも参加したりすることも心がけてほしい。

その他履修上の注意事項

 講義にはすべて出席することが求められる。やむを得ず講義に欠席した場合には必ず、出席者から講義内容を確認し関連の書籍を読んでおくこと。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス:臨床スポーツ医学で学ぶ内容を全体的に、知る。
第2回 健康について:健康の概念とスポーツの役割を理解し、説明できる。
第3回 肥満症について:肥満症に関する一般的知識を理解し、説明できる。
第4回 メタボリックシンドローム(1):メタボリックシンドロームの総論を理解し、説明できる。
第5回 メタボリックシンドローム(2):具体的な病気の本態とスポーツとの関わりを理解し、説明できる。
第6回 高脂血症:基礎的事項、臨床的事項、スポーツとの関わりを理解し、説明できる。
第7回 糖尿病:糖尿病の基礎、糖尿病の臨床、スポーツとの関わりを理解し、説明できる。
第8回 高血圧症:基礎的事項、臨床的事項、スポーツとの関わりを理解し、説明できる。
第9回 悪性腫瘍(消化器、肺、乳腺)について理解し、説明できる。
第10回 ロコモティブシンドローム、運動器退行性疾患について理解し、説明できる。
第11回 虚血性心疾患(1):狭心症、心筋梗塞の基礎につき理解し、説明できる。
第12回 虚血性心疾患(2):狭心症、心筋梗塞の臨床を学ぶ。スポーツとの関わりを理解し、説明できる。
第13回 こころの障害:オーバートレーニング症候群など、スポーツとこころの関係を理解し、説明できる。
第14回 軽度認知障害、認知症を理解し、説明できる。
第15回 呼吸器疾患について学ぶ:喘息、COPDについて理解し、説明できる。