観光人材管理論Ⅱ
担当者
単位・開講先選択  2単位 [観光経営学科]
科目ナンバリングMAN-225

授業の概要(ねらい)

 激しい国際競争にさらされる現代の企業にとって、人的資源管理(人事管理)は企業の盛衰を左右するものになっています。企業が成長できるかどうかは、どれだけ優秀な人材を確保し、育成するかにかかっているのです。どの国でも、生き残ろうとする企業は、人的資源管理に必死に取り組んでいます。
 皆さんも、就職活動で企業の採用管理に接することになります。採用に続いて、研修をうけ、給料をもらい、仕事を行い、やがて様々な仕事を経験し、部下を持つようになる。転職しなければ、定年まで会社で働き続けます。これらすべては、人的資源管理が扱う領域です。
 観光人材管理論Ⅰでは、企業経営における人的資源管理の機能、変遷をはじめ、採用管理、人事考課、人事制度、賃金管理などに基本的概念を広く学びました。観光人材管理論Ⅱでより掘り下げて、具体的に観光事業に関連する経営体について、要求されるスキル、人材育成、マネジメントなどに触れ、皆さんの将来の進路選択に役立つことを狙います。また最近の話題、ブラック企業、女性管理職登用推進なども触れます。

授業の到達目標

 観光ビジネスの側面から、
  ①組織で働くことはどのようなことか4つのジンザイについて説明できる。
  ②職務遂行能力の向上について説明できる。
  ③経営者や管理・監督者の考え方を説明できる。

成績評価の方法および基準

 中間試験(30%)、小テスト2回(30%)、期末試験(30%)、授業参加態度(10%)の配分によって総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『新しい人事労務管理』第6版 佐藤博樹・藤村博之・八代充史 著有斐閣
参考文献①『ひとりでできる必要なことがパッとわかる人事・経理・労務の仕事が全部できる本』原尚美・菊地加奈子著ソーテック社
参考文献②『労務管理の理論と実践』河野順一 著産労総合研究所出版部経営書院
参考文献③『人事管理 人と企業,ともに活きるために』平野光俊・江夏幾多郎 著有斐閣

準備学修の内容

各回授業の最後に次回扱うテーマを示すと同時に、テキストの関係個所および重要な用語・概念を指摘します。テキストの当該個所を熟読、マーキングして試験問題に備えること。

その他履修上の注意事項

 観光人材管理論Ⅰと観光人材管理論Ⅱを連続して履修が望ましい。授業前に着席位置を個人毎に指定するので、その指示に従うこと。出席管理を厳格にします。中間試験・期末試験未受験・欠席数が授業回数の1/3を超えた学生は成績評価の対象外です。遅刻・早退を含めた出席率が50%未満の学生は授業参加態度10%を0ポイントとして成績評価します。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション。授業の進め方、学習の仕方、評価の詳細等。企業の福利厚生制度
第2回 ワーク・ライフ・バランス 個人生活と職業生活の両立
第3回 労働時間管理1(労働時間制度、不払い残業)
第4回 労働時間管理2(労働時間短縮の進展、2極化、多様化する労働時間と働く場所)
第5回 能力開発1(職業能力の開発とは何か、能力開発における人事部の役割)と小テスト1
第6回 能力開発2(職場の能力形成  OJT、Off-JT、自己啓発)
第7回 能力開発3(生涯現役であるための秘訣、5つのポイント)
第8回 キャリア開発と中間試験
第9回 企業内昇進の基礎理論(育成・選抜・動機づけ) 同期入社の昇進競争
第10回 戦略的人的資源管理 経営戦略と人事戦略
第11回 人事労務管理の国際比較 経営のグローバル化と人的資源管理
第12回 観光人材1(観光地域づくり人材育成)と小テスト2
第13回 観光人材2(中核・経営層人材育成)
第14回 女性活躍推進 管理職登用への道
第15回 まとめ(ブラック企業に如何に対処すべきか)と期末試験
※授業の計画はあくまでも当初の予定であり、新型コロナ(COVID-19)感染状況・講師の都合・授業進捗によっては変更されることがある。