情報科教育法Ⅰ
担当者員  要鋒教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [資格科目]
科目ナンバリングESS-307

授業の概要(ねらい)

この教職講義は、高等学校の普通教科「情報」および専門教科「情報」の教育目標と内容を十分に理解し、高等教科「情報」の教員免許取得のための教科教育方法論の学習と実践的授業運営能力の習得を目標とする教職授業である。
学校運営全体における情報科担当教員の役割と位置づけについて、高等学校の教育課程全体の鳥瞰を通して理解を深める。高等学校の情報科、特に高等学校の普通教科「情報」および専門教科「情報」の2科目を中心に、その他の高校各科目の目標や内容を理解し、学習指導案の作成や指導案に基づく模擬授業を行う。その中に指導方法、評価方法等を学習する。

授業の到達目標

授業の到達目標及びテーマ
(1)学習指導要領における「情報科」教育の目標及び主な内容並びに全体構造について理解する。
(2)情報科教育とは何かと教科「情報」の導入における社会背景及び情報科教育における学校による学習指導の位置づけについて理解する。
(3)急速的発展中の情報技術と教員の必要な知識・技能並びに情報科の学習評価の考え方を理解する。
(4)学生の現状を考えて授業年間計画の案の作成と学習指導案に基づく模擬授業を設計し、行うこと。
(5)模擬授業の実施とともに具体的な課題や問題点の振り返りを通して授業改善案をまとめること。

成績評価の方法および基準

授業中演習評価(70%)と期末試験(30%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『高等学校学習指導要領解説 情報編』(2010年)文部科学省著
教科書『高等学校学習指導要領解説 情報編』(2010年)開隆館出版販売
教科書その他、授業中に適時に指示する
教科書
参考文献適宜紹介する。

準備学修の内容

 予習・復習をしっかり行うこと
 また、普段から教育や情報処理技術に興味・関心・疑問をもつようにすることを望む

その他履修上の注意事項

 情報教育のみならず広く情報処理技術に興味をもつように

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション【到達目標(1)】
・学習指導要領概要説明
・情報科教育とは何か
・教科「情報」の導入における社会背景
第2回「情報科」教育の必要性と学習内容【到達目標(1)(2)】
・情報技術と現代社会について理解する
・社会から求められる「情報科」教育は何かについて考える
・学習指導要領における「情報科」教育の目標及び主な内容について理解する
第3回情報科教育の目標、科目構成並び主な内容【到達目標(1)(2)(3)】
・情報技術の進歩と教育の変化について考える
・教育現場における情報技術の導入について理解する
・改めて学習指導要領における「情報科」教育の目標及び主な内容について理解する
第4回情報科授業設計・授業年間計画・学習評価【到達目標(1)(2)(3)】
・公開されている調査結果等から高等学校学生の「情報」についての認識等を考察する
・現在の情報技術の状況を考える
・授業年間計画の案を考える
・上記の項目を踏まえて授業設計について検討する
第5回情報科教員の資質等と授業設計及び学習内容について【到達目標(2)(3)】
・情報技術の急速的な進歩と現代社会
・教員の必要な知識・技能
・急速的発展中の情報技術と教員の必要な知識・技能について考える
・学校による学習指導の位置づけについて理解する
第6回指導上の留意点と学習評価について【到達目標(3)】
・情報科における学習指導の特殊性
・特に情報技術を活用して現実問題解決能力の育成
・情報科学習評価の特性
・評価における具体的な事例(回答の正確性等より、いかに学生の多様な発想等の育成等)について考える
第7回情報とコンピューターの情報表現についての学習指導案を作成する【到達目標(3)(4)】
・現代社会と情報と情報技術の活用
・デジタル信号とアナログ信号
・コンピューターにおける情報表現
・2進数~10進数~16進数の変換方法等の課題を中心とする学習指導案の作成を試みる。
第8回情報とコンピューターの情報表現についての模擬授業【到達目標(4)】
・学習指導案に基づく模擬授業を行う
・相互評価
・課題等について検討する
第9回情報とコンピューターの情報表現についての模擬授業課題と授業改善案の作成【到達目標(4)(5)】
・模擬授業の振り返り
・問題点を検証し、改善案を考える
・再び学習指導案を作成する
・授業改善案の考え方について
第10回情報とコンピューターの情報表現についての第二次模擬授業【到達目標(4)(5)】
・問題点を検証し、改善案を考える
・授業改善案の考え方
・授業改善へつながりについて
第11回プログラムとアルゴリズムについての学習指導案を作成する【到達目標(3)(4)】
・プログラム言語の概要
・アルゴリズムについての理解
・学習指導案の作成
第12回プログラムとアルゴリズムについての模擬授業【到達目標(4)】
・学習指導案に基づく模擬授業を行う
・相互評価
・課題等について検討する
第13回プログラムとアルゴリズムについての模擬授業の振り返り【到達目標(4)(5)】
・問題点等を検証し、授業改善を図る
・プログラム作成についての問題点
・アルゴリズムの理解の問題点
・授業改善案の考え方について
第14回プログラムとアルゴリズムについての第二次模擬授業【到達目標(4)(5)】
・課題を検証し、改善案を考える
・授業改善案の考え方
・授業改善へつながりについて
第15回学習指導案・模擬授業の課題の検討と授業体系【到達目標(2)(3)(4)(5)】
・学習指導案の作成について
・模擬授業の課題の検討
・授業体系