投映法特論Ⅱ
担当者張田 真美
単位・開講先選択  2単位 [文学研究科 臨床心理学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

投映法人格検査の中でも日本の臨床現場で最も使用頻度が高く、また「操作と処理が極めて複雑な心理検査」(医科診療報酬点数一覧表による)とされているロールシャッハテストについて学ぶ。この授業では包括システム(エクスナー法)で学習する。
なお、心理臨床センターにおける検査施行にあたっては、この科目の履習が必要となる。

授業の到達目標

本演習ではロールシャッハテストの理論的背景を理解した上で、実際に施行し、結果を得られるようになることを目標とする。具体的には2年次に「帝京大学心理臨床センター」において、実際にクライエントに対して検査を施行し、報告書が書けるようになることを目指す。

成績評価の方法および基準

コーディングや構造一覧表の作成等の宿題(20%)、コーディングのテスト(30%)、ロールシャッハテスト実習レポート(50%)によって評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書心理アセスメントハンドブック第2版上里一郎監修西村出版
教科書ロールシャッハ・テストハンドブック第5版ジョン・E・エクスナー金剛出版
教科書ロールシャッハの解釈ジョン・E・エクスナー金剛出版
参考文献

準備学修の内容

コーディングの演習については、宿題を必ずしてくること。また、毎回授業前に、前回の授業の復讐をしてくること。

その他履修上の注意事項

教科書は貸し出すので購入する必要はない。
ロールシャッハテストを正しく解釈するためには、長い年月のトレーニングが必要である。この授業では「正しく検査を実施できるようになること」を最低限の目標とするが、そのためにはコーディングが正しくできるようになることも不可欠である。外国語を勉強するようにコツコツと、間違えを恐れずに数多く解くことで、コーディングの力をつけていって欲しい。

この科目は臨床心理学専攻に特化した科目である。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス「ロールシャッハテストとは」
第2回施行法について学ぶ
第3回コーディング(反応領域、発達水準)について学ぶ
第4回コーディング(決定因、形態水準)について学ぶ
第5回コーディング(反応内容、平凡反応)について学ぶ
第6回コーディング(特殊スコア)について学ぶ
第7回コーディングの練習課題に取り組む
第8回小グループに分かれて課題の検討、答え合わせ
第9回構造一覧表の作成について学ぶ。翌週までにサンプル課題を完成させる。
第10回クラスター解釈について学ぶ
第11回結果報告書の作成について学ぶ
第12回予備日(コーディングについての質問、確認)
第13回コーディングのテスト
第14回テストの答え合わせから、各自が理解できていない点について確認する。理解が不十分の学生は、再テストをする。
第15回ロールシャッハテスト実習についての説明
ロールシャッハテストを含んだテストバッテリーについて学ぶ。