担当者 | 井上 義和教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [社会学科] | |
科目ナンバリング | SOC-224 |
山本有三の小説『路傍の石』が執筆されたのは昭和12(1937)年であるが、小説の舞台は明治30年代であり、小説が小中学生に最も読まれたのは昭和30年代だった。明治時代を舞台にした「昔」の作品がなぜ多くの子供たちに読まれたのか。また、なぜその後読まれなくなるのか。こうした問題意識を持ちながら読むとき、この小説は近代日本の教育機会と社会階層の問題について考える格好のテキストとなる。
教育社会学Ⅰでは、以下のような内容について扱う:
・映画『路傍の石』(東映1964)
・『路傍の石』の3つの時代――作品の成立と受容
・戦後の普及版と戦前の補完版のちがい
・「高等小学校現象」――戦前の教育システムと勉強立身熱
・高等小学校卒業後の就業機会――丁稚奉公、見習工など
・近代日本の教育機会と社会階層の問題のポイントを押さえる。
・小説「路傍の石」の歴史的社会的な背景を理解する。
・高等小学校や丁稚奉公など、今はない制度について理解する。
・平常点(20%)
・小テストや小課題(30%)
・期末レポート(50%)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 路傍の石 | 山本有三 | 新潮文庫 |
参考文献 |
・新潮文庫版の「路傍の石」を9月中に読んでおくこと。
・小説の中の歴史的な出来事や用語について調べてくる宿題を課す。
・長編小説を読み、歴史的なアプローチをとるので、自分で問題意識をもって取り組まないとついてこれない。
・前回までの復習や小説の内容について、指名して答えてもらうことがある。
・第2回以降の欠席回数が5回を超えた場合、期末レポートを受理しないので注意すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション |
第2回 | 『路傍の石』の3つの時代 (1)――作品の受容のされ方 |
第3回 | 『路傍の石』の3つの時代 (2)――時代背景と複数のテキスト |
第4回 | 小テスト、小学校時代のキャラクター設定、グループワーク |
第5回 | 映画鑑賞(東映1964年、前半)――原作との差異 |
第6回 | 映画鑑賞(東映1964年、後半)――原作との差異 |
第7回 | 高等小学校卒業後の進路(1) |
第8回 | 高等小学校卒業後の進路(2) |
第9回 | 高等小学校卒業後の進路(3) |
第10回 | 職工たちの労働観(1)、期末レポートについて |
第11回 | 職工たちの労働観(2) |
第12回 | 職工たちの労働観(3) |
第13回 | 期末レポートの進捗、グループワーク |
第14回 | 期末レポートの提出、発表 |
第15回 | 期末レポートの返却、ふりかえり |