生物心理学Ⅱ
担当者草山 太一教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングBLS-102

授業の概要(ねらい)

 生物心理学は、ヒトやヒト以外の動物を対象に、行動やその背景にある認知・思考・感情の仕組みや働きについて、脳や神経伝達物質などの神経機構も含めて解明しようとする心理学の一分野になります。生物心理学は、比較心理学や比較認知神経科学および進化心理学などを含む、いくつかの他の分野と関連しています。
 生物心理学Ⅱでは、動機づけと情動、学習のメカニズム、社会的認知を中心に概説します。これらの内容について、可能な限り、脳や神経系の仕組みや働きと結びつけて説明をします。

授業の到達目標

 ヒト以外の動物に関する心理学研究を通じて、脳・神経系の機能も含めて心理学の基礎的知識を身につける。またヒトの心の進化について説明できる。

成績評価の方法および基準

 期末試験(60%)とレポート(40%)で評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキスト:使用しない。
参考文献『ピネル バイオサイコロジー―脳 心と行動の神経科学』John P.J. Pinel西村書店
参考文献『文春新書 ヒト型脳とハト型脳』渡辺茂文藝春秋
参考文献『ハトがわかればヒトがみえる―比較認知科学への招待―』渡辺茂共立出版
参考文献『比較認知科学への招待―「こころ」の進化学』藤田和生ナカニシヤ出版
参考文献『心の輪郭 比較認知科学から見た知性の進化』川合伸幸北大路書房
参考文献『動物たちは何を考えている?−動物心理学の挑戦−』日本動物心理学会 監修技術評論社

準備学修の内容

 特に予備知識を必要としませんが、講義内容は段階的に積み重ねて進む場合があります。毎回の授業内容をきちんと理解しておくことが必要です。講義の前に前回までの講義内容を復習しておくことが大切になります。用語の説明など、基本的な事項については覚えることも必要になります。

その他履修上の注意事項

 広い視野で学ぼうという姿勢を持って、積極的に講義に参加することを期待します。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクションとして授業内容について説明する。
第2回動機づけについて学ぶ。
第3回快・不快の情動について学ぶ。
第4回レスポンデント条件づけについて学ぶ。
第5回オペラント条件づけについて学ぶ。
第6回洞察・問題解決について学ぶ。
第7回知識の継承・伝搬について学ぶ。
第8回合理的な選択について学ぶ。
第9回概念形成について学ぶ。
第10回自己鏡映像認知について学ぶ。
第11回社会的関係について学ぶ。
第12回他者の意図を読むことについて学ぶ。
第13回協力・利他行動の進化について学ぶ。
第14回社会的知性仮説について学ぶ。
第15回期末試験とまとめを行う。