英語圏の文学Ⅱ
担当者大野 雅子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングLIE-106

授業の概要(ねらい)

この授業においては、イギリスの児童文学の中から、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』、C.S.ルイスの『ナルニア国物語』、P. L.トラヴァースの『風にのってきたメアリー・ポピンズ』、J. K.ローリングの『ハリー・ポッターと賢者の石』を取り上げ、その内容と英語表現を分析する。これらの作品において、主人公たちは現実世界からファンタジーの世界へと移動し、そこで様々な冒険を行う。現実世界とファンタジーの世界との間を行き来するための「扉」の機能を果たしているものは、アリスにとってはウサギの穴、ハリー・ポッターにとってはキングス・クロス駅のプラットフォームの壁である。このような「扉」とは何なのか。また、現実世界とファンタジー世界との関係性とはどのようなものなのか。原作とその映画化とを比較しながら、考察する。授業は基本的に英語で行う。学生の理解度を確認するために、毎回の授業後半で、説明した内容に関して英語で質疑応答する、英語でコメントを書く、英語でプレゼンテーションを行うなどのアクティビティーを実施する。

授業の到達目標

1. イギリス児童文学に関しての知識を修得する。
2. 文学を批評的観点から読むことによって思考力を養う。
3. 英語の速読力を身につける。
4. 英語のリスニング力を増強する。
5. 英語の発信力を身につける。

成績評価の方法および基準

授業内発表 と授業内提出物60%、中間テスト20%、期末テスト20%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献ふしぎの国のアリスルイス・キャロル講談社英語文庫
参考文献鏡の国のアリスルイス・キャロル講談社英語文庫
参考文献不思議の国のアリスルイス・キャロル角川文庫
参考文献鏡の国のアリスルイス・キャロル角川文庫
参考文献ライオンと魔女-ナルニア国物語 C.S.ルイス講談社英語文庫
参考文献ライオンと魔女-ナルニア国物語 1 C.S.ルイス岩波少年文庫
参考文献カスピアン王子の角笛-ナルニア国物語 2C.S.ルイス岩波少年文庫
参考文献あさびらき丸東の海へ-ナルニア国物語 3C.S.ルイス岩波少年文庫
参考文献風にのってきたメアリー・ポピンズ P. L.トラヴァース 岩波少年文庫
参考文献帰ってきたメアリー・ポピンズ P. L.トラヴァース 岩波少年文庫
参考文献ハリー・ポッターと賢者の石 J. K.ローリング 静山社ペガサス文庫

準備学修の内容

授業で扱う作品の抜粋を配布する。配布プリントの英語を読み、知らない単語を辞書で調べてくる。また、作品全体を把握するため、また、背景となる知識を習得するために、上であげた参考書を読んでおくことが望ましい。

その他履修上の注意事項

積極的に授業に参加し、積極的に英語を話そうとすることが重要である。15週間積極的に授業に参加すれば、確実に英語力が伸びていることを実感するであろう。

授業内容

授業内容
第1回授業説明
第2回『不思議の国のアリス』(1)ウサギを追いかけて
第3回『不思議の国のアリス』(2)公爵夫人の家で
第4回『不思議の国のアリス』(3)チェシャ猫
第5回『不思議の国のアリス』(4)お茶会
第6回『不思議の国のアリス』(5)トランプの兵士たち
第7回まとめと中間テスト
第8回『ナルニア国物語』(1)ライオンと魔女
第9回『ナルニア国物語』(2)カスピアン王子の角笛
第10回『ナルニア国物語』(3)あさびらき丸東の海へ
第11回『メリー・ポピンズ』
第12回『メリー・ポピンズ リターンズ』
第13回『ハリー・ポッターと賢者の石』
第14回イギリスの児童文学
第15回まとめと復習