演習Ⅱ
担当者古市 将人教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [観光経営学科]
科目ナンバリングSEM-302

授業の概要(ねらい)

 卒業後、どのような進路を選ぼうとも、ある問題を調査し、その結果を報告書として提出し、または人前でプレゼンテーションをする機会に遭遇する。本演習では、最終的に参加者が自分の関心のあるテーマを選び、文献調査や資料収集を通して、自らの問題関心を深める能力を構築することを目標としている。諸問題に関して理解を深めながら、調査能力、分析能力、結果の整理・発表の能力を身につけていくことがこの演習の目的である。以上の能力を身につけるために、本演習では、文献の輪読や資料の読解を行う。本演習では、基本的に、日本財政や地方財政に関する問題を取りあげる予定だが、参加者の問題関心に沿って演習をすすめていく。
 秋学期は、個人発表などを通じて、資料の作成、プレゼン、レポートの書き方等を学んでもらう。
秋学期の課題
 ●個人報告:自分で好きなテーマを設定し、それに関する勉強や調査を行い、その成果を発表する。担当教員に、各種の資料等を用いて「その問題の重要性を説明できる」のであれば、基本的にテーマは自由に決めることができる。

授業の到達目標

(1)他の人と協力して調査研究を行い、その成果を報告できる。
(2)公的な統計・資料を収集し、特定のテーマについて調査することができる。
(3)規定の様式に従ったレポートを執筆し、その内容を報告できる。

成績評価の方法および基準

 演習への参加状況や発表、最終報告の内容、それを元にしたレポートの水準を踏まえて、総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献『政策リサーチ入門—仮説検証による問題解決の技法』伊藤修一郎東京大学出版会、2011年。
参考文献『コピペと言われないレポートの書き方教室:3つのステップ』山口裕之新曜社、2013年。
参考文献『新版 論文の教室—レポートから卒論まで』戸田山和久NHK出版、2012年。
参考文献『福祉財政』高端正幸・伊集守直編ミネルヴァ書房、2018年。
参考文献『貧困』駒村康平編ミネルヴァ書房、2018年。
参考文献『格差社会』橘木俊詔編ミネルヴァ書房、2012年。
参考文献『福祉と労働・雇用』濱口桂一郎編ミネルヴァ書房、2013年。
参考文献『生活保護』埋橋孝文編ミネルヴァ書房、2013年。
参考文献『日本財政の現代史Ⅰ 土建国家の時代 一九六〇〜八五年』井手英策編有斐閣、2014年。
参考文献『日本財政の現代史Ⅱ バブルとその崩壊 一九八六〜二〇〇〇年』諸富徹編有斐閣、2014年。
参考文献『日本財政の現代史Ⅲ 構造改革とその行き詰まり 二〇〇一年〜』小西砂千夫編有斐閣、2014年。

準備学修の内容

 毎回の課題文献・論文の指定箇所を事前に読みこみ、疑問点や興味深い点を整理しておくこと。また、報告担当者は、十分な報告準備をすることが望ましい。各回の授業で、履修者が取り組む例題とその解説については、LMSにアップロードしておくので、事前に一読するのが望ましい。履修者は自分のテーマと関係する論文や文献を見つけた上で、その内容を理解・整理した上で、報告しなければならない。テーマの発見や研究方法について、演習内でも扱う。個人研究の準備として、参考文献の伊藤(2011)や戸田山(2012)を一読することが望ましい。

その他履修上の注意事項

 人前で発表することや、文章執筆を過度に怖がる必要はありません。心配いりません、必ずできるようになります。

授業内容

授業内容
第1回秋学期では、春学期同様に①発表の練習、②文献の輪読を行っていく。細かな内容は参加者の意向を踏まえつつ、決定する。第1回目に、秋学期の演習内容に関する相談、発表順番の決定等をする。
第2回レポート完成に必要な要素について復習
第3回先行研究の調査
第4回参加者のテーマに関する報告
第5回先行研究の報告と討論(1):先行研究から問題の立て方を学ぶ
第6回先行研究の報告と討論(2):先行研究からデータと資料の扱い方を学ぶ
第7回先行研究の報告と討論(3):先行研究から論文の構造を学ぶ
第8回課題1:報告のテーマ、分析手法、使用データ・資料に関する発表
第9回課題2:発表構造に関する報告
第10回中間報告
第11回日本の財政問題に関する討論:日本の財政問題に関する文献を参加者で読んだ上で、関連する論点について皆で討論をする。
第12回日本の地方財政問題に関する討論:日本の地方財政問題に関する文献を参加者で読んだ上で、関連する論点について皆で討論をする。
第13回最終報告の準備
第14回最終報告(1)
第15回最終報告(2)と今学期の復習