アジア経済史Ⅱ
担当者江夏 由樹教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングECH-204

授業の概要(ねらい)

 前近代から近代にかけてのアジアの経済史を学びます。日本を含めた東アジアを考察の対象とします。そうした学習のなかで、現代のアジア社会がどのように形成されてきたのかという問題について基本的な理解を深めていきます。まずは、「経済と政治・社会」という視点から、中国社会経済史研究の課題となる基本的な事柄について、議論を深めていきます。また、そうした諸問題を、日本をはじめとするアジア諸国・地域の場合と比較・検討します。そのうえで、そうした問題が、20世紀初頭以降、中国東北部(満洲)における中国と日本との関係のなかで、どのように展開していったのかを考察していきたいと考えています。

授業の到達目標

 アジア経済史をめぐる諸問題、その基本的な事柄について理解することを目標とします。

成績評価の方法および基準

 「期末試験」(50パーセント)、「出席と講義時間中に提出する小ペーパー」(50パーセント)とします。詳細は受講状況を見て決めます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書はありません。参考書・参考文献は講義中に紹介します。講義ではプリントを配布します。
参考文献

準備学修の内容

 毎回、指定された参考書・参考文献をあらかじめ読んでおくことが大事です。

その他履修上の注意事項

 毎回必ず出席し、ノートをとることが必要です。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス
第2回 中国の政治と経済-官僚制の問題から
第3回 中国社会の経済活動-「宗族」からとらえる①
族譜とは何か?
第4回 中国社会の経済活動-「宗族」からとらえる②
族譜の分析からどのようなことが分かるか?
第5回中国社会の経済活動ー「会館・公所」からとらえる①
同郷団体と同業団体
第6回 中国社会の経済活動-「会館・公所」からとらえる②
四明公所について
第7回 中国における中央と地方
「封建」と「郡県」という概念について
第8回 中国を中心としたアジアにおける土地問題の特質
土地制度史から何が見えてくるか?
第9回 帝室財政の問題からみたアジア経済史①
古代史の世界から
第10回 帝室財政の問題からみたアジア経済史②
近代史の世界から
第11回 中国東北部(満洲)における農業史
第12回 中国東北部(満洲)における日本企業①
中国の在地有力者と日本企業
第13回 中国東北部(満洲)における日本企業②
水稲の生産史からみる
第14回 羊毛問題からみたアジア経済史
第15回 まとめ