地域社会と学習
担当者居郷 至伸教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [自己啓発支援科目]
科目ナンバリングEDU-202

授業の概要(ねらい)

 この授業では、人々に有益な学習機会の提供を担う社会教育の役割について理解を深め、関連データや事例の紹介を通して実践のあり方に対する検討を行う。
 学び続ける主体としての人間に寄与する社会教育計画とはどのようなものであろうか?学習の資源としての地域社会を有効に活用するための方策について考えるうえで、社会教育事業を通じて提供される学習機会のタイプ、学習主体の年齢層の違い、施設設置主体の多様性など、さまざまな事柄を把握しておくことは重要である。最近では、地域の課題やまちづくりを「ソーシャルデザイン」や「コミュニティデザイン」という手法を用いて地域住民が主体となって活発に展開し成功しているところも少なくない。そして、このような手法には、課題に携わる人々の積極的参加を促すさまざまな技法が取り入れられている。
 授業では、地域づくりやコミュニティ形成の実際についても適宜紹介していく。そして、地域社会に関する統計データや取組を紹介している文献資料も交えて、社会教育計画における課題発見やアプローチの仕方など、地域社会と学習をめぐる要点を提示していく。

授業の到達目標

・地域社会における社会教育の計画と立案に関する理論や方法について説明することができる。
・地域社会が抱える実際の問題について社会教育がいかなる役割を担っているかを把握できる。
・社会教育事業に関する実践例から読み取れる意義と課題を的確につかむことができる。

成績評価の方法および基準

 平常点(適宜実施するLMSに提示の課題への取り組みや授業後半に実施予定のワークにおける取り組み)が50%、最終レポートが50%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 指定しない。
参考文献 授業中に適宜提示する。

準備学修の内容

 授業中に適宜指示する授業内容に関連した雑誌記事等に目を通し、その内容の理解、論点となる箇所を把握すること。また、LMSに掲示するワークにおいては、授業内容の復習を含めた事前準備が必要となる。

その他履修上の注意事項

 社会教育をとりまく世の中のさまざまな動向を取り上げていくので、学校教育のみならず教育に関連する諸領域・分野について幅広い関心をもって受講してほしい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回日本の地域社会をめぐる現状概観――具体的なデータを踏まえて
第3回持続可能なまちづくり(SDGs)とは?
第4回地域社会が抱える課題と学校の役割
第5回地域社会における課題と実践――具体的事例の紹介と検討
第6回地域社会と大学――生涯学習の意義と課題を踏まえて
第7回地域社会の活性化に向けた学習課題――関連する理論の紹介を交えて
第8回地域社会を取り巻く課題と取り組み――NPOの活動に注目して
第9回地域社会を取り巻く具体的な課題の発見・検討
第10回地域社会と未来――「ロボット」の活用にも注目して
第11回地域社会の課題を探求する(1)――自身の関心に沿って
第12回地域社会の課題を探求する(2)――人々のニーズとは何か?
第13回地域社会の課題を探求する(3)――「いま」取り組むこととは?
第14回地域社会の課題を概観する――ワークを振り返って
第15回授業総括