西洋批評論Ⅱ
担当者藤田 敏明教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [外国語学科 仏・独・西・中・韓語コース(2017年度以降)]
科目ナンバリングEUS-302

授業の概要(ねらい)

基本概念は前期と同じですが、後期は、近代ヨーロッパにおける「自我の確立」、さらには深層心理研究の発達における各種コンプレックス、そこからの「自我」の崩壊――いわゆる「アイデンティテイ」を主体として授業を進めます。それは必然的に「人間とはどういうものか」という、「根源的問いかけ」にならざるを得ません。

授業の到達目標

人文学――ヒューマニティにおける基本的命題、「人間とは何か」に対する問いかけを自らの言葉でなしえて、それに対する回答を「模索」できる、「人間存在」たりうること。

成績評価の方法および基準

毎回の授業時の小レポートにおける授業内容理解55%、期末レポート45%、ただしレポート提出は必須。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は指定せず、教員のハンドアウトと映像で授業を進めます。参考文献は適宜指摘。
参考文献

準備学修の内容

授業前には、西洋人文学の基本的常識を身に着けておくこと、授業開始後は、ヒューマニティを学ぶ人間としての自覚を持つこと。(授業のタイトルがタイトルなので、思い切り大上段からの要求です)

その他履修上の注意事項

人間とは何か、何のために生きているのか、という、いわば「非日常的な問いかけ」をする授業です。例えば就職などの実際的な事柄に「すぐ役に立つ知識」を身に着けるということではなく、「深く考える」態度をはぐくむ場です。

授業内容

授業内容
第1回前期report返却および講評。後期の基本的方針。デカルトから始まる「近代的自我」の定義づけ。
第2回フロイト『精神分析入門』深層心理、潜在意識、「オイディプス・コンプレックス」
第3回悲劇『オイディプス王』前半
第4回後半
第5回「生きるべきか、死ぬべきか」--悲劇『ハムレット』前半
第6回後半
第7回人間そっくりの「人形」--バレエ『コッペリア』前半
第8回後半
第9回21世紀初めの今、すでに現実化しかけている「クローン人間」ーー『ブレードランナー』前半
第10回後半
第11回西洋から見た「東洋」--オペラ『トゥーランドット』前半
第12回後半
第13回西洋から見た東洋――バレエ『バヤデール』前半
第14回後半
第15回日本SFにおける「人間」と「人間でないもの」あるいは「その中間