法律学演習Ⅳ
担当者喜多 康夫教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングSEM-402

授業の概要(ねらい)

 本演習の目的は4つあります。第1に、国際法の基礎知識の習得です。第2に、リーガルマインドの涵養です。第3に、社会への関心の育成です。第4に、学生間の親睦です。
 第1点目と第2点目の目標については、国際法の教科書について報告してもらい、教員と学生の間の双方向対話を重視したいと思います。
 第3点目については、国際法を学ぶ基礎として世界の動向を知るために、日本経済新聞をゼミで読みます。
 また本演習では、第4点目の目的である親睦も重視しています。学生の希望があれば、懇親会を行いたいと思います。またこれも学生の希望次第ですが、できれば10月の青舎祭の時に、海外ゼミ合宿を行いたいと思います。

授業の到達目標

 ①国際法の判例を理解する。
 ②基本的な世界の動向を知る。
 ③論理的に自己の主張を展開できる。

成績評価の方法および基準

(報告や質疑応答などの)授業貢献及び試験により評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『基本国際法(第3版)』杉原高嶺(有斐閣、2018年)
教科書『判例国際法(第3版)』薬師寺公夫・坂元茂樹・浅田正彦・酒井啓亘 (編集代表)(東信堂、2019年)
教科書 条約集についてはまた後日におって知らせしますが、指定する条約集は必須です。
参考文献

準備学修の内容

 判例をレジュメにまとめてもらい、報告をしてもらいます。その準備と予習は必要です。

その他履修上の注意事項

 【関連科目】この法律学演習は国際法のゼミなので、国際法の基礎知識はやはり必要です。そのため、国際法体系の全体構造に関する授業である「国際法Ⅰ(歴史・法源)」、「国際法Ⅱ(主体)」、「国際法Ⅲ(空間)」及び「国際法Ⅳ(秩序維持)」を履修することが望ましいと考えます。また、さらに国際法の専門分野として、「国際組織法A/B」「国際人権法」「国際安全保障法」「国際経済法Ⅰ/Ⅱ」「国際裁判所論Ⅰ/Ⅱ」「国際刑事法Ⅰ/Ⅱ」なども直接的にも、または間接的にもこのゼミに関連します。
 【学生へのメッセージ】学部生時代を振り返れば、一番楽しかった授業は演習でした。ゼミ仲間との議論や親睦は今でもいい記憶です。本演習ではしっかりと勉強してもらいますが、勉強を知的な遊びと感じてもらえると嬉しいです。
 質問のある学生は、yaskita@main.teikyo-u.ac.jpにまでメールを送ってください。なお、その場合は表題に「・・・の件」とした上で、氏名及び学籍番号と用件の内容をメール本文に記して送ってください。

授業内容

授業内容
第1回・オリエンテーションと報告決定
・日経新聞輪読
第2回・報告の仕方「コルフ海峡事件」
・日経新聞輪読
第3回①法源:A班「北海大陸棚事件」「ニカラグア事件」
・日経新聞輪読
第4回②国際法と国内法:B班「シベリア抑留捕虜補償請求事件」「小樽入浴拒否事件」
・日経新聞輪読
第5回③条約法:C班「ジェノサイド条約留保事件」「ベリロス事件」
・日経新聞輪読
第6回④国家(1):D班「コソボ独立宣言事件」「ベルヌ条約事件」
・日経新聞輪読
第7回⑤国家(2):E班「国家の裁判権免除事件」「賃金請求事件」
・日経新聞輪読
第8回⑥国家以外の国際法主体:F班「国連損害賠償事件」「ナミビア事件」
・日経新聞輪読
第9回⑦国家領域:A班「パルマス島事件」「リギタン島およびシパダン島に対する主権事件」
・日経新聞輪読
第10回⑧海洋法:B班「リビア・マルタ大陸棚事件」「黒海海洋境界画定事件」
・日経新聞輪読
第11回⑨国家責任:C班「在テヘラン大使館人質事件」「ジェノサイド条約適用事件」
・日経新聞輪読
第12回⑩国際紛争の平和的解決:D班「南西アフリカ事件」「訴追か引き渡しかの義務事件」
・日経新聞輪読
第13回⑪安全保障:E班「国連のある種の経費事件」「カディ事件」
・日経新聞輪読
第14回⑫武力紛争:F班「核兵器使用の合法性事件」「パレスチナの壁事件」
・日経新聞輪読
第15回・授業内試験
・日経新聞輪読