観光学入門Ⅱ
担当者今野 久子教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [観光経営学科]
科目ナンバリングTOS-104

授業の概要(ねらい)

 観光は幅広い分野に関わりをもつ地域・まちづくりの総合的なテーマであり、地域の経済・産業や持続可能な成長に多面的に関わる。「観光学入門」では、観光に関し、浅く広く学びつつ、観光学の重要性と観光学の基本について理解することをねらいとする。
 2020年、観光はコロナ禍により甚大な影響を受け、新たな展望が模索されている。今後の観光ニーズを考える基礎として、これまでの観光動向の理解が重要である。春学期の総論を踏まえ、秋学期は各論として、観光と地域との関わりの視点から、集客地域の事例、観光と自然・開発と保護、観光と景観、復興観光などについて、不変の基本的事項を学修する。また、観光と産業(交通、宿泊、消費等)および観光政策(東京都、国)について、コロナ前の動向を中心に学ぶとともにコロナ後の方向性等についても適宜紹介する。

授業の到達目標

 本講義の到達目標は下記のとおりである。
  ①観光の基礎的用語を理解し、その内容や特徴を他者に説明することができる。
  ②観光の基礎知識に関するポイントを体系的に整理することができる。
  ③現代の観光に関わる課題に関して、時代の動向に基づき自らの意見を述べることができる。

成績評価の方法および基準

 各回の授業内容を振り返り自分の意見を述べる授業ノート(12回)が60%、中間レポートが20%、期末レポートが20%として評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書(2019)『新現代観光総論(第3版)』 「レジュメ」及び「スライドと音声ファイル」をLMSに掲載する。なお、教科書として次の図書を推奨する。
前田勇編著
学文社
参考文献(2010)『観光学入門』岡本伸之編有斐閣

準備学修の内容

 観光学は、歴史学や産業、行動学、情報、景観、組織論等の幅広い分野に関わる学問であり、身の回りの社会・経済状況との関わりも強い。授業時間内で得た知見をもとに、各自が関心ある内容を発展的に考察し、関連情報の習得や身近な取組み・各地の事例等の理解に努めること。

その他履修上の注意事項

◆毎回の授業ノートを、翌週の授業開始前までに提出すること(未提出4回以上は単位取得不可)
◆中間レポート(第1~7回分)⇒締切11月22日、期末レポート(第9~14回分)⇒締切1月17日
◆観光学の基礎について総体的に理解を深められるよう、通年での受講が望ましい。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション
第2回 観光と景観① ※1
  景観・観光資源に関わる制度(1)伝統的建造物群保存地区制度
第3回 観光と景観② ※1
  景観・観光資源に関わる制度(2)景観法
第4回 観光と自然・開発と保護 ※1
  エコツーリズム
第5回 復興観光~事例から学ぶ復興観光の要諦① ※1
  中間支援組織・観光協会等による産業再建と交流
第6回 復興観光~事例から学ぶ復興観光の要諦② ※1
  既存組織の転換再編による地域復興
第7回 事例研究 ※1 ※2
  様々な集客地域の取組み
第8回 中間レポート課題
第9回 観光と交通 ※1
  新たな観光商品としての交通
第10回 観光と宿泊 ※1
  関連法制度と施設整備の動向
第11回 観光消費 ※1
  観光市場と訪日外国人消費の動向
第12回 東京都の観光政策 ※1 ※2
第13回 観光白書(国の観光政策)・文献と調査の手がかり ※1 ※2
 ※質問締切
第14回 観光ともてなし・これからの観光 ※1 ※2
第15回 授業の総括、質問への回答、期末レポート課題
 ※1コロナ前の状況を中心に学ぶ ※2今後の方向性を適宜紹介する
 【注】以上は、状況進捗等により若干修正する可能性もある。