担当者 | 落合 亮教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [国際経済学科] | |
科目ナンバリング | ECT-201 |
本講義では、消費者の行動や企業の行動等、経済の理論分析の基礎となるミクロ経済学の分析ツールを修得することを目標とする。このようなミクロ経済学の基本原理を学ぶことは、日々生じる経済に関わる様々な事象や、我々の生活に直接的・間接的に影響を与える政府の政策の影響を論理的に考える上で、大変有用なツールを提供してくれる。また、金融や貿易など応用経済学を理解する上で必要となる知識である。
本講義においては、入門レベルのミクロ経済学の知識をベースに、①初歩的な経済数学を用い、②より踏み込んだミクロ経済学のトピックを学んでいく。
より具体的には、「ミクロ経済学Ⅰ」において、ミクロ経済学の基礎となる市場メカニズムの基本原理や、経済において中心的な主体となる消費者や企業の行動を中心に学ぶ。「ミクロ経済学Ⅱ」においては、「ミクロ経済学Ⅰ」で学んだ内容に基づいて、完全市場における均衡メカニズム、不完全競争市場における均衡メカニズム、政府の役割、生産要素市場などについて取り上げる。
ミクロ経済学のより応用的な分析ツールを身につけ、応用経済学を学ぶ上で直接役立つような経済原論の知識を身につける。更に、より高度な経済学の文献が理解できるようになる。
出席状況を鑑みつつ、期末試験の結果(約60%)と毎回の授業後にLMS上にて実施する小試験の結果(約40%)に基づいて評価を行う。評価の詳細については初回の講義で説明する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『マンキュー経済学Ⅰ ミクロ編 第3版』 | グレゴリー・マンキュー | 東洋経済新報社 |
基礎的な(入門レベルの)ミクロ経済学の知識及び基礎的な経済数学(特に微分)は事前に復習しておくこと。また、講義ではパワーポイントを用いて説明するが、その講義資料は授業前にPDF形式にてLMSに掲載するため、事前に目を通してどのようなテーマを扱うのか把握して授業に臨むこと。さらに、講義資料は事前にプリントアウトして授業に持参し、それに授業中での説明を書き加えるなどの工夫をすることを推奨する。
簡単な経済数学等を使って、一歩進んだミクロ経済学をより厳密に学びたいという意欲を持った学生の履修を期待する。このような経済分析に必要な数学的知識等は、履修にあたって必ずしも事前に身につけている必要はなく、授業の中で適宜可能な限りわかりやすく説明していくつもりである。したがって、本講義を履修するにあたって、入門レベルのミクロ経済学を履修していることを前提とする。経済理論に関しては、理解できない部分を放置しておくと、後々の授業の理解にも影響してくるため、不明点については必ず明らかにしておくこと。
また、毎回の授業後、授業内容が理解できたかどうかを確認する小試験をLMS上にて実施するため(期限:1週間)、授業後もある程度の学修を行うことが要求される。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 講義の概要・ミクロ経済学とは |
第2回 | 市場メカニズム:需要・供給と均衡 |
第3回 | 市場メカニズム:需要と供給の弾力性とその応用 |
第4回 | 市場メカニズム:需要・供給と政策(価格規制と税制の影響) |
第5回 | 消費者、生産者、市場の効率性:消費者余剰、生産者余剰の分析 |
第6回 | 余剰分析の応用:課税 |
第7回 | 余剰分析の応用:国際貿易 |
第8回 | 消費者と需要:消費者選択の理論 |
第9回 | 消費者と需要:消費者行動と需要曲線 |
第10回 | 消費者と需要:無差別曲線 |
第11回 | 企業行動と生産関数:生産関数 |
第12回 | 企業行動と生産関数:利潤最大化問題、労働需要の決定 |
第13回 | 企業行動と短期費用曲線:短期費用曲線、利潤最大化問題 |
第14回 | 企業行動と長期費用曲線:企業と市場の長期費用曲線 |
第15回 | 復習と期末試験 |