担当者 | 河嶋 春菜 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択必修 2単位 [政治学科] | |
科目ナンバリング | PUL-202 |
本講義では、いわゆる「行政救済法」を学びます。行政と私人との間には、どうしても紛争が生じてしまうので、行政法は行政と私人との間の紛争を解決するためのしくみを用意しています。このようなしくみは、行政によってわたしたち私人の権利への侵害があるときに、私人をそのような侵害から救済することを目的としています。本講義では、そのようなしくみのうち、行政争訟制度と国家補償制度を取り扱います。
1)行政救済法の基本的な体系・内容・手続について理解すること。
2)具体的な事例について、行政救済法の制度と手続に基づいて対処する方策を考えることができること。
3)以上を、法律用語を用いつつ、自分の言葉で説明できるようになること。
4)公務員を目指す学生は、公務員として働くうえで必要な知識の基礎を修得すること。
期末試験100%
毎回の授業の最後に小テスト(正誤問題・論述問題)を行います。提出は不要。答え合せをしませんが、同じ問題を期末試験で問う場合があるので、必ず問題を解き、そのメモを手元に残しておくこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 『行政法Visual Materials』 | 高橋滋(編著) | 有斐閣(2014年) |
参考文献 | 『行政判例百選II(第7版)』 | 宇賀克也・交告尚史・山本隆司(編著) | 有斐閣(2017年) |
参考文献 | 『行政法(有斐閣ストゥディア)』 | 野呂充・野口貴公美・飯島淳子・湊二郎(著) | 有斐閣(2017年) |
予習:教科書の該当箇所を読んでおく。
復習:授業ノートと教科書、参考文献の該当箇所を再度読み、鍵となる用語や概念を用いつつ、自分の言葉で授業で学んだ内容をまとめる。
本科目は、履修生が「憲法」と「行政法I」を履修し終えていることを前提にしています。本講義の履修中にも、折に触れ、これらの講義・教科書に立ち返って学習しましょう。
教科書とレジュメに沿って授業を進めます。毎回、必ず教科書と六法を持参してください。ただし、適宜、参考文献を参照しながら勉強をすすめるよう指示しますので、必要に応じて参考書を購入したり、図書館で入手したりしてください。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | イントロダクション |
第2回 | 行政不服申立て①(種類・対象) |
第3回 | 行政不服申立て②(手続) |
第4回 | 行政訴訟の基本概念 |
第5回 | 行政訴訟の基本構造 |
第6回 | 取消訴訟①(訴訟要件―処分性) |
第7回 | 取消訴訟②(訴訟要件―原告適格) |
第8回 | 取消訴訟②(訴訟要件―訴えの利益・その他) |
第9回 | 取消訴訟③(手続)・仮の救済 |
第10回 | 取消訴訟以外の抗告訴訟 |
第11回 | 抗告訴訟以外の行政訴訟 |
第12回 | 国家賠償 |
第13回 | 損失補償 |
第14回 | 復習 |
第15回 | まとめとテスト |