民法Ⅰ
担当者李  采雨教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングCIL-201

授業の概要(ねらい)

 私たちは、社会生活を営みながら、意識しないうちに法律関係を結んでいる。具体的には、バスや電車に乗る、コンビニで飲み物を買う、友達とランチを食べる、治療のために病院に行く、などである。さらに、ある程度法律効果を意識しながら、賃貸借契約や売買契約を締結する場合もある。しかし、すべての契約が予想のとおりに進むわけではない。民法の知識は、不意打ち的な状況に遭った場合に、自分の権利を守る手段となる。したがって、本講義では、コモンセンスとしての民法を学ぶことを目的とする。

授業の到達目標

 民法は、「総則、物権法、債権法、家族法」に分けることができる。単一の法律としては、非常にボリュームのある大法典である。したがって、それぞれの条文を吟味しながら、学ぶことはできない。本講義では、このような時間的制約から、大学の専門学問としての民法ではなく、社会生活を営むための「一般常識としての民法」を学び、理解してもらうことを到達目標とする。

成績評価の方法および基準

定期試験:50%、課題:40%、出席:10%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『START UP民法①総則判例30!』原田昌和=秋山靖浩=山口敬介有斐閣
参考文献『リーガルベイシス民法入門[第3版]』道垣内弘人日本経済新聞出版社

準備学修の内容

 本講義を理解するために、予習は不可欠である。講義の終了時には次回の範囲を告知するので、予習の上で講義に臨むのが望ましい。また、法律用語は一般用語とは異なり、重要な意味合いを内包しているので、学習の際には『法律用語辞典〔第4版〕』(有斐閣、2012年)、『法律学小辞典〔第5版〕』(有斐閣・2016)などを参照し、正確な意味を把握すること。

その他履修上の注意事項

 上記の教科書は必携ではなく、参考書として扱うので、自分に合う体系書および教科書を持参してもかまわない。そして、講義中、条文を参照する場合が多いので、できる限り、最新の六法を必携すること。スマートフォンやノートパソコンのような電子媒体も認めるが、通覧性の観点から紙媒体をすすめる。また、学習とは無関係な電子機器の操作や私語は厳禁である。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンスおよび民法とは何か
第2回民法の基本原則
第3回胎児の権利能力
第4回法人(法人の権利能力、権利能力なき社団)
第5回性道徳に反する行為
第6回法令違反行為
第7回民法94条2項の類推適用
第8回取消しと現に利益を受ける限度
第9回代理における利益相反行為
第10回夫婦相互の日常家事代理権と表見代理
第11回親権者による代理権の濫用
第12回無権代理人の責任
第13回自己の物の時効取得
第14回時効の援用権者
第15回理解度の確認