政治史Ⅰ
担当者甲斐 祥子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングPOL-103

授業の概要(ねらい)

 政治史Ⅰでは、18世紀末から19世紀末までの、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアといった西ヨーロッパを中心としたヨーロッパの政治史を扱う。
 ヨーロッパは、議会制民主主義や福祉国家といった現在の世界であたりまえになっているしくみや、自由主義、社会主義、あるいは全体主義といった政治潮流の生地であり、また欧州統合という政治的実験の舞台でもある。それらが、いかなる背景からいかにして生成し、どのように変転したかを知ることは、現代の日本に生きる我々にとっても大きな意義のあることであろう。授業では、歴史的な諸問題を各国の政治状況と対応させつつ取り上げ、それらが、現在の世界の政治や社会をいかに成り立たせているかを考察していく予定である。

授業の到達目標

①近現代のヨーロッパの政治史に関する、基礎的な知識を獲得する。
②政治史で学んだ知識を応用して、現在の世界の政治や社会のありようをより深く理解できる。

成績評価の方法および基準

 2回のテストで、基礎的な知識とその定着を判定する。第1回テストと第2回テストの合計点(90%)、授業への参加姿勢及び貢献度(10%)を総合して評価する。2回のテストは必ず受験する必要がある。やむを得ない事情で第1回テストを欠席する(欠席した)学生は、速やかに申し出て教員の指示を受けねばならない。第2回テスト欠席の場合は、追試を受験する。
 学期末の第2回テストのみを受験しても合格点には達しないので、就職活動中の学生は特に注意すること。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献テキストは指定しない。各テーマに即したキーワード、年表をまとめた簡単な資料を配布する。

準備学修の内容

 授業後には、自分のノートを読み返し、さらに配布資料のキーワードを確認し、わからないところを調べてノートを整理する。授業前には、ノートと配布資料を参考にして前回授業のポイントを確認する。 
 日常的に新聞を読む。また多くの本を読むことにより、自らの知の世界を広げるように努める。

その他履修上の注意事項

 社会への関心を持ち、自らの問題意識を持って授業に参加することを望む。
 配布資料はキーワード、年表のみの記載であるので、毎回出席してノートをとることが重要であることを理解して受講していただきたい。第1回テストの実施回は授業の進行によって変動することがある。テストの実施回、テスト欠席の場合の措置、その他の連絡事項については、授業内に発表するので、必ず出席して確認すること。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション―授業ガイダンス・近代ヨーロッパの政治史から何を学ぶか
第2回西欧主権国家体制の確立
第3回フランス革命と産業革命1―新しい国家像の提示
第4回フランス革命と産業革命2―産業革命と国家
第5回ウィーン体制とヨーロッパの協調
第6回自由主義の展開1―自由主義の台頭
第7回自由主義の展開2―自由主義と選挙権
第8回自由主義の展開3、第1回テスト(予定)
第9回国民国家とナショナリズム1―ネイションとナショナリズム
第10回国民国家とナショナリズム2―自由主義とナショナリズム
第11回自由主義・ナショナリズムの変質と国民国家1―権力主義的ナショナリズム
第12回自由主義・ナショナリズムの変質と国民国家2―イタリア、ドイツの統一
第13回資本主義の発展と帝国主義1—資本主義の発展
第14回資本主義の発展と帝国主義2—帝国主義と世界
第15回ビスマルク外交、第2回テスト(予定)