教育原理(中・高)
担当者佐藤 高樹教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングEDU-122

授業の概要(ねらい)

 この授業は、教職課程科目の一つ(教育の基礎的理解に関する科目―教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想)に位置づきます。教職課程(および学芸員課程)の入口に位置する必修科目として、教職に関わる基本的概念・基礎的知識について理解を深めていきます。
「よい教育とは何か」「そもそも教育は何のためか」「教育には何ができるのか/できないのか」といった根本的な問題について、教育学研究の知見に基づきながら学生自身が思考を深めることをねらいとしています。教育をめぐる諸課題への考察を通し、「教育を見る眼」を養うことをめざします。
主に、次の3つを軸に内容を構成します。
(1)教育の基本的概念/(2)教育に関する歴史/(3)教育に関する思想

授業の到達目標

(1)教育学における基本的な概念(「教育」「学習」「発達」など)について、過去の教育思想や歴史の知識を活用しながら説明できる。
(2)教育的営みの歴史的展開に関する学びを通し、公教育の役割について正確に理解している。
(3)日本の教育をめぐる現状や課題(その概要)について、教育思想(史)を思考の補助線にしながら考察できる。

成績評価の方法および基準

「授業参加度」=各回リアクション・ペーパーの提出(35%)、小課題(25%)、および試験(40%)の成績に基づき、総合的に判断します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『よくわかる教育原理』汐見稔幸ほか編著ミネルヴァ書房
教科書
参考文献『やさしい教育原理(新訂増補版)』田嶋一・中野新之祐・福田須美子・狩野浩二有斐閣アルマ
参考文献『教育を原理する―自己に立ち返る学び』筒井美紀・遠藤野ゆり法政大学出版局
参考文献※その他、授業時に随時提示する。

準備学修の内容

(1)テキストや授業で紹介する参考文献をもとに、授業内容に関わる知識を自主的に深めてください。
(2)雑誌『教育』(教育科学研究会編集)などのメディアを活用しながら、最新の教育情報を収集してください。授業でも紹介します。

その他履修上の注意事項

(1)授業で配布する資料(主にA4サイズ)を綴じられるファイルを用意、持参すること。
(2)初回の授業に欠席すると、提出課題に関する重要な情報を聞き逃し、ひいては成績に大きく影響するので注意すること。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション〜教育の「常識」を問い直す~
第2回教育学を学ぶ意味
第3回人間の発達と教育(1)~早期教育問題から考える~
第4回人間の発達と教育(2)~人間が「育つ」ということ~
第5回学校とはどのような場所か(1)〜近代教育制度の成立と展開~
第6回学校とはどのような場所か(2)~なぜ学校へ行くのだろう~
第7回学校とはどのような場所か(3)~学校慣行・教育文化~
第8回教育の公的役割を考える~その歴史と現代的意味~
第9回教育の個人的側面と社会的側面
第10回子どもの能力と評価
第11回子ども理解と教育実践(1)~教え方の変遷~
第12回子ども理解と教育実践(2)~学びの思想としくみをめぐって~
第13回現代の教育課題をとらえ直す
第14回教師の歴史と思想に学ぶ
第15回全体のふり返り・まとめと評価〜教育と学校の未来を考える〜