教育社会学
担当者谷村 英洋教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [初等教育学科 初等教育コース]
科目ナンバリングSOE-201

授業の概要(ねらい)

 教育は、社会のありようとどのように結びついているのか。当科目では、下記の3つのテーマを設けてこの問いに取り組んでいく。
 ①教育が人々を選抜し、社会の中に位置付けていくという働き
 ②個人が社会のルールや期待を受け取り、社会的存在へとかわっていくプロセス
 ③高等教育と社会の関わり
 履修者には 授業や文献の内容をもとに、自らあれこれ思索するという作業に積極的に取り組むよう求める。当科目はそのような思索を通して、「自明」「当たり前」とみなされがちな教育や学校という制度・営みを、クリティカルにとらえる洞察力を養うことを目的とする。
 ただし、当科目で提示する知識や考え方は、いずれも「すぐ役立つ」「実践的」等とは評し難いものである。履修するかどうかは、その点も踏まえて検討してほしい。
 授業は講義を中心に構成するが、履修者数に応じて、適宜ディスカッションやグループワークを取り入れる。

授業の到達目標

 ①教育の選抜・配分機能に関する的確な知識を示すこと、または基礎的事項の概略を記述することができる。
 ②社会化に関する的確な知識を示すこと、または基礎的事項の概略を記述することができる。
 ③大学教育の現代的な課題について、的確な知識を示すこと、または概略や意見を記述することができる。

成績評価の方法および基準

各回の授業内課題 40%
中間試験 10%
期末試験 50%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教育社会学 (MINERVAはじめて学ぶ教職)吉田武男 (監修), 飯田浩之 ・ 岡本智周 (編著)ミネルヴァ書房(ISBN:4623084132、2420円(税込))
参考文献

準備学修の内容

授業の予習・復習のため教科書を読みまとめる。

その他履修上の注意事項

講義音声とレジュメ等をLMSで配信する「オンライン授業」です(2020年度秋期)。各回の受講は指定された約1週間の期間内に行って下さい(それ以降は課題提出ができなくなります)。中間や期末にオンラインで試験をする際は、すべての履修者が火曜5限の時間内にオンラインで受講・受験する必要があります(それ以外の時間に受けることはできません)。そのほかの注意事項は初回の授業で伝達します。以上の事項を了承して履修してください。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション:授業内容の概要と、受講上の諸注意
第2回 近代学校の成立
第3回 選抜・配分と学校教育(1)学歴主義の日本的構造
第4回 選抜・配分と学校教育(2)戦後日本と学歴主義
第5回 現代日本の教育意識
第6回 社会化とアイデンティティ
第7回 家族と社会化
第8回 中間の振り返り
第9回 ジェンダー(1)ジェンダーとは
第10回 ジェンダー(2)学校文化とジェンダー
第11回 逸脱
第12回 日本の高等教育制度
第13回 大学教育のレリバンスと効用
第14回 社会の変容と大学の変容
第15回 全体の振り返りと試験