経営管理論特講
担当者
単位・開講先選択  2単位 [経済学研究科 経済学専攻]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

 取締役会の「内部統制」システム構築責任は、会社法第362 条(取締役会の権限等)において明示されている。この特講では、「内部統制」をリスクベースの経営管理手法として捉え、テキストの輪読、事例研究、およびディスカッションを通じて「内部統制」の理論と実務の両面で理解を深める。今年度は、日産自動車(株)を事例として、コーポレートガバナンスの観点から「内部統制」の役割を検討する。

授業の到達目標

 「内部統制」に関わる理論と実務を体系的に把握すると同時に、プレゼンテーションとディスカッションの手法を習得する。

成績評価の方法および基準

 テキスト等の要約報告(30%)、企業検討表(40%)、およびディスカッションへの貢献度(30%)を総合的に評価する。尚、5 回を超えて欠席した者は成績評価の対象外とする。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書よくわかるコーポレートガバナンス風間 信隆編ミネルヴァ書房
参考文献 『ひとりで学べる経営学[補訂版]』2012年三戸 浩、池内 秀己、勝部 伸夫文眞堂
参考文献 『日経文庫 内部統制の知識<第3版> 新書』 2015年町田 祥弘著日本経済新聞出版社
参考文献 『コーポレートガバナンス・コード (日経文庫) 新書』2015年堀江 貞之著 日本経済新聞出版社

準備学修の内容

 毎回の具体的な準備学習内容は講義ノートおよび課題として事前にLMSに掲載するので、受講するまでに教科書と講義ノートを参考にして課題を完成させておくこと。

その他履修上の注意事項

 LMSを有効に活用するため、パソコン及びインターネットの環境を整備しておくこと。おもしろおかしく(Joy & Fun)学習できるように、教員と共に工夫しよう。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス:講義の進め方や事前準備の仕方などを説明する。第1部 株式会社とコーポレートガバナンス論 1 株式会社とは何か
第2回 2 巨大株式会社と会社機関構造(日本・米国・ドイツ)。3 株式会社と経営者支配
第3回 4 経済の金融化と新制度派経済学。5 マルチステークホルダー・アプローチ
第4回第2部 日本におけるコーポレートガバナンスの動向と課題。6 戦後の経済発展とインサイダー型ガバナンス。
第5回 7 企業不祥事とコーポレートガバナンス。8 外部監視とコーポレート・ガバナンス
第6回 9 経営者報酬とコーポレートガバナンス。10 同族企業とコーポレート・ガバナンス
第7回第3部 コーポレートガバナンスの国際比較。11 米国のコーポレート・ガバナンスの動向と課題
第8回 12 ドイツのコーポレート・ガバナンスの動向と課題。13 英国のコーポレート・ガバナンスの動向
第9回 14 北欧のコーポレート・ガバナンスの特徴とその意義。15 韓国のコーポレート・ガバナンスの動向と課題
第10回第4部 鉢市場とコーポレートガバナンス。17 コーポレート・ガバナンスと資本コスト
第11回 18 コーポレート・ガバナンスと事業投資。19 コーポレート・ガバナンスと資本政策
第12回 20 M&A(合併買収)とコーポレート・ガバナンス。21 機関投資家とコーポレート・ガバナンス
第13回第5部 「株主受託者責任」と「社会受託者責任」の両立可能性。22 コーポレート・ガバナンスと企業の社会的責任(CSR)
第14回 23 コーポレート・ガバナンスとESG投資。24 コーポレート・ガバナンスと社会的企業
第15回 25 コーポレート・ガバナンスと企業倫理