法思想史Ⅰ
担当者長谷川 陽子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [政治学科]
科目ナンバリングFUL-201

授業の概要(ねらい)

 西洋法思想の歴史的流れを、各思想家が展開した理論を中心に概観します。人間の営為にとって、法とはどのようなものであり、法を用いて人は何をしようとしていたのかを考えていきます。講義で扱う法思想は、当時の哲学・宗教・科学・文化の展開や、政治・経済の動向などとも関連しています。そうした背景を意識しつつ、各法思想家の理論と基本的特徴をつかむために、原典に触れつつ解説をします。法思想史Ⅰでは古代から近代までの思想を中心に扱います。

授業の到達目標

 ①法思想の歴史的な流れを理解することができる。
 ②現代の法と法思想との関連を把握することができる。
 ③講義で得られた知見を、言語化して他者に説明することができる。

成績評価の方法および基準

 学期末の論述式試験(80%)を中心に評価します。出席確認を兼ねた感想シートを配布し、内容に応じて加点(20%)をします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『よくわかる法哲学・法思想 第2版』2015年深田三徳・濱真一郎編著ミネルヴァ書房
教科書適宜レジュメを配布
教科書その他参考文献については、随時お知らせします。
参考文献法思想史 (有斐閣アルマ Advanced) 中山 竜一 (著), 浅野 有紀 (著), 松島 裕一 (著), 近藤 圭介 (著) 有斐閣

準備学修の内容

 授業の該当箇所の教科書とレジュメ内容などの予習・復習を行ってください。
 関心を持った原典については、各自で読み進めるようにしてください。

その他履修上の注意事項

 内容の連続性から法思想史Ⅱを継続して受講することが望ましいです。
 講義中は、他人への迷惑行為および私語を禁じていますので、該当の場合には退室をしていただきます。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション:授業の概要と進め方 法思想史の説明
第2回 ギリシャ・ローマの法思想
第3回 中世・近世の法思想
第4回 近代自然法論の特徴と機能(1)―ホッブズ、ロック
第5回 近代自然法論の特徴と機能(2)―ジェファーソン、ルソー
第6回 カントとヘーゲルの法思想概観
第7回 自然法批判と法実証主義的法思想
第8回 分析法学と歴史法学、歴史法学と概念法学
第9回 国際社会における法の支配
第10回 国家と法の階級性
第11回 価値相対主義法哲学―ラートブルフ
第12回 イデオロギー批判と民主主義
第13回 日本の法思想の概観
第14回 自然法論の概観と法実証主義による批判(1)
第15回 自然法論の概観と法実証主義による批判(2)