民法Ⅰ
担当者田中 佑季教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングCIL-201

授業の概要(ねらい)

 民法は、私たちの日常生活と最も密接に関係する法律です。たとえば、物を買う、レストランで食事をする、電車やバスを利用するなど、私たちが生活の中で何気なく行っていることは、すべて民法の対象となり、私たちは日頃から民法上のルールに基づいて多くの「契約」を結んでいると言えます。このような「契約」においてトラブルが発生した場合も民法のルールに基づいて解決することになります。また、民法には、婚姻や離婚、親子、相続など、「家族」についても規定されており、私たちの生活や人生に民法は非常に深く関わっています。そして、民法は日常生活だけでなく、ビジネスなどの経済活動とも密着しており、民法を知ることは社会を知ることにもつながっています。
 この授業では、私たちの生活と民法がどのように関係しているのか、民法のうち、「契約」「所有権」「不法行為」を中心とした財産法に関する基本的な法知識を修得し、実際にトラブルが起きた際に民法でどのように解決できるかを考えることができる法的思考力を養うことを目的とします。授業では、民法の基本的な枠組みについて具体例を挙げながら分かりやすく解説していきます。

授業の到達目標

①民法(財産法)に関する基本的な知識を修得し、概念や問題点などを説明することができる。
②民法に関わる問題を法的に検討することができる。
③生活の中でトラブルが起きた際、民法でどのように解決できるかを自身で考えることができる。

成績評価の方法および基準

期末試験、中間レポートにより評価します。
*初回授業の際に詳しく説明します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『民事法入門[第8版]』野村豊弘有斐閣、2019年
参考文献『法の世界へ[第7版]』池田真朗・犬伏由子・野川忍・大塚英明・長谷部由紀子有斐閣、2017年
参考文献『はじめて学ぶ民法 所有, 契約, 不法行為, 家族』川井健有斐閣、2011年
参考文献最新版の六法 など
参考文献*初回授業の際に詳しく説明します。
参考文献*各回授業レジュメを配布する予定です。

準備学修の内容

①各回の授業で提示する次回の授業内容について、教科書や参考書などを使用しながら予習を行い、概要を把握しておくこと。
②授業で説明した内容について、レジュメや教科書、参考書などを使用しながら復習をし、理解を深めること。

その他履修上の注意事項

①受講する際には、六法(いずれも可)を必ず持参してください。
②民法Ⅱも合わせて履修すると民法全体に対する理解が深まるでしょう。
③授業内容を十分に理解するため、授業には出席し、積極的に授業に臨んでください。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、イントロダクション-民法とは
第2回民法の歴史、その構成と基本原理
第3回民法上の権利主体
第4回契約とは/契約の成立
第5回契約の効力/契約の無効・取消し・撤回
第6回問題のある意思表示―心裡留保、虚偽表示、錯誤/詐欺、強迫
第7回契約の履行(債務の履行)
第8回契約の不履行(債務不履行)―履行不能、履行遅滞、不完全履行
第9回物権(1)物権とは/物権の種類
第10回物権(2)所有権の取得
第11回物権(3)物権変動
第12回物権(4)物権的請求権
第13回不法行為(1)不法行為とは
第14回不法行為(2)不法行為の要件
第15回まとめ

*以上の授業内容及び順序は、授業の進行状況によって変更する場合があります。