廃棄物処理とリサイクル
担当者大石 不二夫
単位・開講先選択  2単位 [人間文化学科]
科目ナンバリングENS-104

授業の概要(ねらい)

 コロナ禍が世界を襲っている。その遠因は人類による自然環境の破壊である。世界の人口は爆発的に増え続け、環境の悪化とくに廃プラスチックによる海の汚染が大問題となっている。“不要になったら廃棄”という『一方通行』からリユース(再利用)と不用品を資源やエネルギーに戻すリサイクルとリデュース(減量化)により『循環型社会』を築くことが急務である。徳川時代、世界一の人口だった循環型都市江戸に見習おう。最近脚光を浴びている「エコビジネス」という新しい『静脈産業』の魅力を探ろう!
 環境を良くするにはどうすればよいのだろうか?われわれの身近な環境問題であるさまざまな廃棄物とそれらの処理法を学び、循環型社会を実現させるため、「リデュース」「リユース」「リサイクル」に関する最新情報を示し、教員自身のリサイクル技術に関する研究開発例を紹介しながら、興味深く平易に、実社会の最新情報も取り入れて、一緒に考えよう!

授業の到達目標

 廃棄物とは何か?それらをいかに処理するか?いかに資源化するか?いかに循環型社会を実現させるか?を考え、その方法を家族や友人たちに説明できる。

成績評価の方法および基準

 レポート点(20点×2回、テーマと期限は講義中に示す)と期末テスト(60点)。欠席と遅刻は減点する。講義中の設問に正解の場合には加点し、自主レポートには特別加点あり。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 学会・講演会・マスメディアからの最新の資料・情報を提示。
参考文献

準備学修の内容

 新聞記事やニュースなどから廃棄物とその活用に関心をもつ。

その他履修上の注意事項

 産業廃棄物にはどんなものがあるか?を知ること。それらをいかにリサイクルして資源にするかを理解する。また、物づくりなど動脈産業だけでなく、リサイクルなど静脈産業も君たちの進路就職の選択肢であることを考える。

授業内容

授業内容
第1回 廃棄物とは?その魅力と処理の難かしさ。海洋プラスチック問題とは何か?その対策は?
第2回 生ゴミとその処理~ディスポーザーによる減量化・バイオマス発電・コンポスト(堆肥)化
第3回 産業廃棄物の種別と内容
第4回 産業廃棄物の処理法
第5回 産業廃棄物の処理法~焼却はダイオキシンに注意!
第6回 3Rとは?~リデュース・リユース・リサイクル~さらに”4番目のR”としてリスペクト(respect)とは?
第7回 リサイクルとは?~ケミカル(化学反応利用)リサイクル・サーマル(熱利用)リサイクル・マテリアル(材料へ再生)リサイクル
第8回 ケミカルリサイクル その1 分解して、原料に戻したり、油に変える
第9回 ケミカルリサイクル その2 製鉄用コークスの代わり
第10回 マテリアルリサイクル その1 工場内リサイクルとフィールドリサイクル
第11回 マテリアルリサイクル その2 フィールドリサイクルの難しさ
第12回 プラスチック・ゴムのマテリアルリサイクル~大石らのチャレンジの紹介
第13回 古紙・アルミ・鉄・ガラス製品は、どのようにリサイクルするか?
第14回 ペットボトルとキャップのリサイクル運動~約20年前に本学のエココースの先生が始めた「キャップ収集運動」は定着し海外へも発展中
第15回 全員討論~卒業後“静脈産業”で活躍するには?