担当者 | 小島 寛之教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [国際経済学科] | |
科目ナンバリング | ECT-102 |
経済学の理論は大きく分けると、ミクロ経済学とマクロ経済学に分かれる。マクロ経済学は、国家単位で集計して巨視的な観点から経済にアプローチするものであるのに対し、ミクロ経済学は、一人一人の消費者や労働者、それから一つ一つの企業などに注目して、経済を営む最小単位からアプローチするものである。ミクロ経済学での大きなテーマは、マーケットにおいて価格を使って取引する「市場機構」にどんな法則が働き、どんなメリットやディメリットがあるか、ということだ。
わたしたちは、毎日、経済に参加している。消費者として商品を購入したり、アルバイトや正規の労働者として商品を作ったり、運んだり、販売したりしている。これらがあまりに日常的なので、わたしたちは、それらの行動にどんな必然性や合理性があるかを振りかえって考えることはほとんどない。ミクロ経済学では、このようなわたしたちの日常の経済行動の背後にある理屈を掘り起こす。それは一言でいえば、わたしたちが商品に見出す「価値」とは何であり、それがわたしたちをいかなる行動に導くか、ということである。
ミクロ経済学を学ぶメリットはたくさんある。例えば、オークションという取引にどんな法則性が働いているかがわかったり、モノを買うときどうやったら無駄なく有利になるかを知ったり、人に何かを買ってもらうにはどうすればいいかが掴めたりすることである。したがってミクロ経済学の知識は、諸君が実業界で活躍するとき、余すところなく活かすことができるだろう。
本講義では一年を通して、教科書『世界一わかりやすいミクロ経済学入門』を用い、経済学の基礎となる「需要と供給の原理」を多方面から解説する。
後期には、余剰概念、選好概念を中心に、より踏み込んだ理論を講義する。余剰は、経済に参加する人々の「得」を量的に評価するもので、経済学がサイエンスの地位を得た重要な概念だ。また選好は、人々の経済行動の背後の動機を解明するものであり、商品の売買、労働選択、選挙制度など多方面に応用可能である。
「オークション制度」、「余剰」、「選好」、「完全代替財」、「完全補完財」、「最適消費」、「交換経済」、「パレート改善」を正しく理解し、現実の経済の応用できることを到達目標とする。
毎回の演習プリントの提出(30%)と期末テスト(70%)の合計によって評価する。履修カードの提出、カードリーダーのクリック回数、演習プリントの提出枚数が不足の場合、期末テストの受験資格を与えないので注意すること。就活は欠席の理由として認めないので、就活で欠席が多くなる者は履修しないこと。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 世界一わかりやすいミクロ経済学入門 | 小島寛之 | 講談社 |
参考文献 |
Web File Serverに毎週、復習のための宿題をアップロードするので、次の講義までに60分程度で解答しておくこと。
講義は、スライド画面で行うので、ノートを取るゆとりはない。教科書『世界一わかりやすいミクロ経済学入門』を見ながら講義を聴く形式になるので、教科書がないと講義を理解できない。2回目の講義までに、必ずテキストを入手しておくこと。
毎回、演習プリントで実習し、正解した場合のみ提出できる。プリント提出に対し加点、未提出に対しペナルティを与える仕組みなので、演習プリントの毎回提出を心掛けること。履修カードの提出、カードリーダーのクリック回数、演習プリントの提出枚数が期末テストの受験資格に関わるので、必ず初回の講義に出席して単位取得の要件を確認の上で履修登録すること。就活には配慮しないので、就活で欠席が多くなる学生は履修しないこと。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 講義ガイダンス~講義の内容、単位取得方法などを説明 |
第2回 | 教科書第4講p59~p60:オークションの「得」を計算する |
第3回 | 教科書第4講p61~p63:消費者余剰と生産者余剰 |
第4回 | 教科書第4講p64~p66:均衡取引はなぜ最適なのか |
第5回 | 教科書第4講p67~p74:生産者余剰を図示する、消費者余剰を図示する |
第6回 | 教科書第5講p75~p77:私たちは「好み」で動いている |
第7回 | 教科書第5講p78:投票のパラドクス |
第8回 | 教科書第5講p79~p80:完全代替財とはどんな商品か |
第9回 | 教科書第5講p81~p82:完全補完財とはどんな商品か |
第10回 | 教科書第6講p91~p92:経済は、結局、物々交換でできている |
第11回 | 教科書第6講p93~p94:リンゴとミカンの物々交換をシミュレート |
第12回 | 教科書第6講p95~p97:交換の合意を唯一ではない、相対価格の考え方 |
第13回 | 教科書第6講p98~p99:貸し借り契約のシミュレート |
第14回 | 総合演習 |
第15回 | 講義の遅れに対する調整または最終演習 |