経済史概論Ⅱ
担当者粟倉 大輔教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [国際経済学科]
科目ナンバリングECH-102

授業の概要(ねらい)

経済史とは、経済生活(人間の生存・発展に関わる基礎的な活動)の歴史である。この経済生活とは、世界のどの地域でも、またどの時代においても、人間にとって必要不可欠なものといえよう。この流れをたどっていくことは、現代の経済システムが構築されてきたものを振り返り理解することでもある。以上の点を踏まえて、本講義では、19世紀以降の経済史を取り上げる。また、経済活動の背景にあった政治的・社会的な動きはもちろんのこと、従来の経済史では取り上げられることが少なかった非西欧世界(アフリカやラテン・アメリカなど)の状況・動向や、ジェンダーの視点も加味していく。

授業の到達目標

➀パックス・ブリタニカ形成後である19世紀以降の歴史的事象および経済の動きについて把握し、かつそれについて説明できるようになること。
➁現代の世界経済(および日本経済)をめぐる諸問題についても考察する力を養うこと。
➂歴史は単なる過去の事象ではなく、現代に生きる我々に関係しているものであると認識すること。

成績評価の方法および基準

授業期間中に行う小テスト(2回実施予定):20%
最終試験:80%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキストは用いない。
参考文献グローバル・ヒストリー入門(世界史リブレット127)水島司山川出版社、2010年
参考文献世界経済の歴史金井雄一・中西聡・福澤直樹編名古屋大学出版会、2010年
参考文献グローバル経済史入門(岩波新書1512)杉山伸也岩波書店、2014年
参考文献グローバル経済史水島司・島田竜登放送大学教育振興会、2018年

準備学修の内容

こちらで作成するレジュメをもとに授業を進める。内容は時系列で進んでいくので、内容の復習は必須である。また、毎回のレジュメには特に内容に関係する5~7個ほどのキーワードを設定するので、その意味するところをしっかり理解・復習しておくこと。

その他履修上の注意事項

高校卒業時点での日本史および世界史の知識が必須となる。それを前提に授業を進めていくので、そのことを踏まえて受講を判断すること。また、「西洋経済史」・「アジア経済史」・「西洋史概説」・「東洋史概説」などについても今後履修しておくことが望ましい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション:経済史概論Ⅱの課題
第2回アヘン戦争後の中国
第3回幕末「開港」後の日本
第4回アジア諸国の貿易
第5回東南アジアの経済開発
第6回1920年代の世界経済
第7回世界経済の動揺
第8回世界のなかの日本経済
第9回戦間期のアジアとラテン・アメリカ
第10回戦後世界経済の再編
第11回「南北問題」の発生
第12回変動為替相場制下の世界経済
第13回地域統合国家の形成と多国籍企業の展開
第14回グローバル経済の再編
第15回全体のまとめ