担当者 | 三輪 博樹教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [法律学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | POL-104 |
インドは現在、新興国のひとつとして注目されており、わが国にとっても、経済や安全保障などの面で重要な国となりつつあります。本科目では、独立後のインドにおいて行われてきた主要な政策について説明します。
独立後まもない時期のインドは、(1)多様な宗教を抱える国をどのようにまとめていくか、(2)後進国であったインドの経済をどのように発展させていくか、(3)東西冷戦構造の中でどのような外交を行っていくか、といった問題に直面していました。授業では、これら3つの問題について、独立後のインドにおいてどのような政策が行われたのか、国際情勢の変化などにともなって、これらの政策はどのように変化してきたのか、という点について説明します。
各回(第1回と第15回を除く)の授業の終わりに、10分程度の小テストを行います。小テストでは、授業で学んだ知識を確認するだけでなく、授業で学んだ事柄に対して自分なりにどう考えるのか、各自の考え方や意見などをまとめていただきます。この授業を通して、インドの政治・経済・社会に対する理解を深めていただければと思います。
以下の3つを到達目標とします。(1)「宗教」「経済」「外交」という3つの問題に関して、独立後のインドで行われてきた政策について理解する。(2)これらの政策について、わが国との比較という観点から理解し、解釈する。(3)インドがこれまで直面してきたさまざまな問題について、その原因や解決策などに関して自分なりの考えを提示できるようになる。
各回の小テストの合計点(40%)と、期末試験の結果(60%)を合わせて評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は指定しません。各回の授業ごとに、講義内容をまとめたレジュメや関連資料などを配布します。また、さらに学習を深めたい方に向けて、参考文献を授業の中で紹介します。 |
初回の授業のときに、2回目以降の授業内容の詳細について説明し、各回の「予習・復習のポイント」をまとめた資料を別途お渡しします。各回の授業で使用するレジュメや資料はひとつ前の回の授業のときに配布しますので、初回にお渡しする「予習・復習のポイント」を参考にしながらレジュメや資料を読み、内容を理解するとともに、疑問点などを明らかにしておいてください。
「政治史(アジア)I」と「政治史(アジア)II」を続けて履修することをおすすめしますが、この科目だけを履修した場合でも内容が理解できるように配慮します。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション:授業の概要と進め方、インドという国について |
第2回 | インドの政治と社会:カーストと宗教、地域的な多様性、政党政治 |
第3回 | 宗教(1):国づくりをめぐる考え方の対立 |
第4回 | 宗教(2):政教分離主義 |
第5回 | 宗教(3):ヒンドゥー・ナショナリズムの台頭 |
第6回 | 宗教(4):ヒンドゥー多数派主義 |
第7回 | 経済(1):社会主義型社会 |
第8回 | 経済(2):インド経済の低迷 |
第9回 | 経済(3):経済自由化政策とその影響 |
第10回 | 経済(4):ガバナンスをめぐる諸問題 |
第11回 | 外交(1):非同盟外交 |
第12回 | 外交(2):1970年代の世界とインド外交 |
第13回 | 外交(3):冷戦終結後のインド外交の変化 |
第14回 | 外交(4):全方位連携外交 |
第15回 | 授業のまとめと試験 |